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湖の女たち

湖の女たち

湖の女たち

作家
吉田修一
出版社
新潮社
発売日
2020-10-29
ISBN
9784104628070
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湖の女たち / 感想・レビュー

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starbro

吉田 修一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、湖を巡る女たちの社会派幻想ミステリでした。731部隊が登場したり、テーマが幾つもあるので、もう少し長編でも良かったかもしれません。三作連続【読メエロ部】作品でした。 https://www.shinchosha.co.jp/book/462807/

2020/11/28

旅するランナー

湖に漂う罪の匂い。過去と現在の隠された犯罪が時空を越えて繋がる瞬間にカタルシスを感じられるかどうかで、この小説への評価は別れそうです。吉田修一作品の大ファンだけど、これはイマイチでした。申し訳ありません。

2020/12/20

ウッディ

琵琶湖のほとりの介護施設で人工呼吸器が止まり、百歳の男性が死亡した。機器のトラブルか、過失かそれとも殺人か、厳しい取り調べを行う刑事と女性介護士との倒錯した性関係。過去の血液製剤の闇を探る記者が聞かされた満州の冬の湖での事件、湖に関わる陰鬱な人間の闇を描いた物語。登場人物の誰にも共感できず、色んな出来事が中途半端で、消化不良の一冊でした。不穏な雰囲気と、人の心の闇の奥深さは伝わってきたが、731部隊の存在など大きく広げた風呂敷をたたみ切れず、無理やりのラストという印象でした。

2021/08/15

いつでも母さん

湖の描写が美しい。色、光、音、風・・匂いまでが伝わるようだった。ハルビンの湖もこの湖もそこにあり、ただ美しいのだろう。そして、対比として人の持つ闇が暗すぎる。偶然にして池田が出会った20年前の薬害事件と70年以上も前の七三一部隊との関連に、今回の老人介護施設での事件・・違和感と嫌悪感で終始モヤモヤして読んだ。第5章は推測でしかないのに「なんてこと…」と、最後はどんより重くなり本を閉じた。『この悔しさに慣れても良いのだろうか』ーこの言葉だけが私の中に残った。

2020/11/27

R

琵琶湖を舞台にした医療事故とも、事件とも判別しない出来事を追った物語でした。最終的には、因果とか、動機とかとは別の根源的な人間の問題ともいえそうなことが発端だったように感じた。二次大戦中の過去と奇妙なオーバーラップをしつつ、現代では、倒錯したかのような刑事と女の関係があり、話の主軸がどこにあるかわからないまま進む。琵琶湖の風景描写がとても美しい、印象的なラストシーンが心に残った。

2021/04/17

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