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藍色のベンチャー(下)

藍色のベンチャー(下)

藍色のベンチャー(下)

作家
幸田真音
出版社
新潮社
発売日
2003-10-30
ISBN
9784104633029
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藍色のベンチャー(下) / 感想・レビュー

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ふう

不遇な時代の長かった井伊直弼と湖東焼とが二重写しのようで、桜田門外の変とともに結局は廃炉となってしまった湖東焼への愛惜の思いが溢れるラストだった。

2021/10/10

星落秋風五丈原

故郷の近江を舞台に初めての時代小説を上梓。実在の人物を題材に用いたのも初めて。取材に多くの時間を費やし、古文書や研究所は膨大な資料にあたる。絵付けも体験。井伊直弼と半兵衛との焼き物を介した心の交流や、近江商人の企業哲学を絡ませたダイナミックな物語展開の中でも、印象的なのはきめの細かい人物描写。半兵衛の苦悩、妻留津の勤勉さと健気さ。真に迫る直弼の暗殺シーン。留津は創作。商家の妻は人事権を持ち家業に貢献したはずなのに、絹屋の過去帳を見ても女であるが故に名前が記されていない。

2004/01/29

Nadi

彦根藩営となった湖東焼は井伊直弼の手によって黄金期を迎える。しかし出来の良い品は直弼がご進物として使うため江戸に送られてしまう。窯を手放した後、販売権を得た半兵衛だが売り物に回ってくるのは余り物ばかり。足を血まみれにして売り歩くもすげなくされる日々が続く。そんな報われない日々にも腐らず前向きな半兵衛に胸が痛くなった。桜田門外の変で直弼を亡くした彦根藩は財政難から湖東焼を廃窯にし、その後根絶してしまう。作者が魅せられたという藍色の石物を是非とも実物を見てみたくなった。

2012/01/18

ジュリーぱぱ

下巻もあっと言う間に完読。 半兵衛の商いに対する考え方、姿勢、とても良いですね。 幸田作品は人物の描き方に、優しさを感じて気持ち良く読めるので、つい手にとってしまいますね。

2016/12/21

獅子吉

題名から全く違ったものを想像していただけに、「どうしてここで時代小説??」という感じを否めない。

2022/05/12

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