心に狂いが生じるとき: 精神科医の症例報告
心に狂いが生じるとき: 精神科医の症例報告 / 感想・レビュー
キムチ
近代では不可侵領域の色彩が強かった精神病はありふれた状況になってきている・・とはいえ、欧米では長い歴史を持つ司法精神医学においての真の専門家はいない⇒筆者のコメント。ほんとにそう、広汎性発達障害の問題も少年法との絡みも含め、詳細の部分が解っていない。種々の身近な症例を取り上げ、決してマスコミっぽくはない解説がなされており、「気楽」に読める。日本社会の特性ともいえる「集団から離脱することを好まない、群れから離れた存在を無視する」傾向がともすると知的ジャーナリズムの積極的加担となりがちなことを指摘している。
2016/01/26
くらげ@
(☆☆☆☆)症例集。特に見立てなどがあるわけでもないけれど、とても興味深く読めました。ふとした瞬間、それはやってくるのかもしれない。他の本も読んでみたいです。
2012/10/16
るうるう
読みやすい。症例も詳しく、退院後の経過についても触れている。冷静で、多方面との比較や海外の研究も引用した書き方は、海外の翻訳本を読んでいるよう。裁判で精神鑑定が用いられた例、被告のその後の処置、最近の法律改正等、興味深く読んだ。精神障害とは何なんだろうか、そもそも正常とは何か、正常であるのは運がよいことなのか・・・薬物治療が主になるのは精神医学だからか。親との関係が最大の問題のような症例も見られたが、それは精神科医から見ると最大の問題ではないのだろうか? 難しいな。
2017/02/04
アルゴン
★★★★ 事例が多く、特にこういった本をあまり読んだことがない人にはとっつきやすいと思います。もっとも、予備知識なしでよむと少々刺激が強いかもしれませんが。しかし9年前の本とはいえ、日本の精神鑑定の雑さ加減には寒気を覚えます。
2017/07/18
live-gon(リベゴン)
読みやすいけど重い。実話だと思うとずーんとしてしまう。内容はよかった。本文でもちらっと触れられてるけど、司法の精神鑑定の質は上げていかないといけないよな。
2012/08/03
感想・レビューをもっと見る