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しかたのない水

しかたのない水

しかたのない水

作家
井上荒野
出版社
新潮社
発売日
2005-01-26
ISBN
9784104731015
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しかたのない水 / 感想・レビュー

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あつひめ

しりとりのように次から次へと繋がっていく・・・でもその流れの中にはドロリとしたプールの水がチャプチャプしている。人なんて見かけじゃわからない。偶然その場で姿を見かけるだけじゃその人の内面なんてわからない。でも・・・知るのも知られるのも怖い。立場の違い、生き様の違い・・・そんな違いを小説の中で味わわせてもらった。

2010/11/11

おいしゃん

スポーツクラブに集う人びとをめぐる、連作短編集。どの短編もあまり救いがなく、読み終えて振り返ってみても、結末もタイトルの意味も結局よくわからず…。

2022/01/25

*asami*

フィットネスクラブが舞台の連作短編集。淋しくて空虚で、ほんの少し異常な人々。そして読了後のなんとも言えない息苦しさ。まさに荒野ワールドな物語だと感じた。

2015/07/27

うーちゃん

興味を引かれるタイトルも、美しい装丁も好き。痛烈で痛切な内容も、良かったです。"健全な場所"であるはずの、フィットネスクラブ。健康や美のため、黙々と、あるいは和気あいあいと汗を流す場。それなりの意識の高さや経済環境も必要なわけだし。そんな 健全な場に集う人たちが本当は持っている、こんな顔やあんな顔。男と女をさらけ出したとき、プールの底に沈むか、ゆらゆらと水面を漂うか。どちらにせよ、泳ぐのはもう、しかたのない水の中でしかない。

2016/07/01

アコ

つながり方がとても上手い連作短篇集。どこかクセのある登場人物たちが別の篇にひょっこりと現れるのでとても読み応えがある。フィットネスクラブに行きたくなってくると共にフィットネスクラブでは絶対に働きたくない!という気持ちに。奥は怖い世界だなーと。後半の『クラプトンと骨壷』『フラメンコとべつの名前』は薄ら怖く、これはもはやホラーでは?『手紙とカルピス』『運動靴と処女小説』がこのなかでは好き。これくらいがなんだかんだ読みやすい。(いずれもやれやれな男女が主人公だけれどもね。)

2012/10/20

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