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あたしたち、海へ

あたしたち、海へ

あたしたち、海へ

作家
井上荒野
出版社
新潮社
発売日
2019-11-27
ISBN
9784104731053
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あたしたち、海へ / 感想・レビュー

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モルク

私立中高一貫の女子校。瑶子、有夢は、かつて仲良し三人組だった海のいる町に自転車を走らす。スクールカーストの頂点にいるルエカのいじめに逢い転校していった海のもとに、さらに追い打ちをかけるような仕打ちが。海は友達だけどルエカの言うことを聞かなければ自分達にお鉢がまわってくる。ルエカはどこにでもいる。学校を卒業し社会に出ても、程度の差こそあれ人が集まるところには出現する。なんとかこいつをギャフンと言わせたい!瑶子、有夢、海に共通しているのはミュージシャンリンドリンディへの想い「ペルーへ」の合言葉が絆となる。

2020/12/27

ゆみねこ

仲良しの3人組、有夢・瑤子・海は私立の女子中学校に進学するが、ある日突然海が引っ越して…。クラスで起こった出来事が少女たちの心を苛んでゆく。大好きなミュージシャンの楽曲の歌詞と彼女らのたどり着く場所とは?虐めの過酷さに読むのが辛く、ボスの女子生徒も現実を見ないふりをする担任にも大人のいじめにも腹立たしさ。救いのあるラストで良かった。

2020/01/14

なゆ

まさか本当に…と他にどうにかと祈るように読んだ。仲良し3人の女子中学生、有夢・瑤子・海。同じミュージシャンが好きでいつも一緒だったのに、海だけ突然H町に引っ越してしまった。3人の関係がこんな変なふうになってしまった経緯が、じわじわ明かされる。クラス内の執拗ないじめ。追い詰められていく有夢と瑤子の、救いの言葉“いつかペルーに”。いじめは巧妙だ。肝心の先生は気付きたくないばかり。親たちは上辺の事しか訊けないのがもどかしい。高齢者専用マンションでの孤立の話もあって、あの波多野さんに拍手!それくらい強くありたい。

2019/12/21

sayuri

井上荒野さんには珍しい女子中学生のスクールカーストを題材にした物語。有夢・瑤子・海は同じ中学に通う幼馴染み。自転車もお揃いなら大好きなミュージシャンも同じ、いつかペルーへ行くのを夢見ている事も。けれど校内でのある出来事がきっかけで海は引っ越し別の中学へと転校して行く。きっかけとなった出来事はそんな事で?と思ってしまうがイジメなんてきっとそんな些末な事から始まってしまうんだろう。ボスに付く同級生にも見て見ぬふりの教師にも呆れる。そんな奴らからは逃げれば良い。あなたを肯定してくれる人は必ず存在するはずだから。

2019/12/10

Ikutan

大好きな荒野さん。でも今回は読みすすめるのが辛くて、しんどかった。近所に住み、音楽の好みも同じで、一緒に私立中学に通うことになった仲良し3人組。瑶子。有夢。海。ところが、海が理不尽な出来事に声をあげたことで、どんどん悪い方向に。いじめ。スクールカースト。転校しても執拗にいじめられる海といじめに加担させられ苦しむ、瑶子と有夢。そして、いじめは海の母親の勤務先の老人施設でも。何処にでもあることだからこそ読んでいて、リアルでキツいのだ。心配したけど最悪な結果にならずによかったな。そして、波多野さん、天晴れだね。

2019/12/23

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