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僕の女を探しているんだ

僕の女を探しているんだ

僕の女を探しているんだ

作家
井上荒野
出版社
新潮社
発売日
2023-02-20
ISBN
9784104731060
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僕の女を探しているんだ / 感想・レビュー

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ケンイチミズバ

幅広く女性の心を鷲づかみにする韓流スターはよく〇〇様とか神様のように呼ばれてるみたいですが、ここに出現するというか出没するアイコンはその韓流イケメンスターを模してるらしい。そして、神的イケメンの有無を言わさぬ言動に時に、男性までも従ってしまう。どういうわけか体が突き動かされ、その場で正し行いに走る。暇を持て余し缶ビールを呷り、タバコを吸いながらポメラニアンが盗まれるところを見ていた男は犯人を追いかけ殴られても自分に何の関係もない犬を取り返す。しかも冷たくあしらった彼女とまでも・・・というファンタジー落ち。

2023/03/30

モルク

リ・ジョンヒョン、30半ば、身長が高く男性さえ振り返り見つめるほどのイケメン。愛する女性を探している彼が、問題を抱えている人の前に突然現れ援助、援護して忽然と去っていく。本当に彼はそこにいたのかという不思議な連作短編集。韓流ドラマっぽいと思ったら「愛の不時着」のオマージュ作品だそうな。なるほど納得。こういうの結構好きかも。リ・ジョンヒョン、私のところにも来て!

2024/01/27

なゆ

これはこれでまた、意外なファンタジーめいた荒野作品。私の胸の中にも羊がほんわかといるのかも、なんて思いながら本を閉じる。謎のリーという黒ずくめの美しい男が忽然と現れて、絡まった感情やなんかを解きほぐすような、あるいは何かに気付かせてくれるような優しい9つのお話。章ごとのタイトルがとても素敵。あるいは、をやたら使いたくなる(笑)

2023/03/22

J D

 ハートが温まる読後感を残してリーさんは、去っていきました。そんな作品。リーさんを軸に進む短編集。いつもの井上荒野さんとは違う印象を受ける。どの登場人物も好きだけど、ゲイの純の話がお気に入り。リーさんとの出会いを通して登場人物達がそれぞれ前向きな一歩を踏み出すのがいい。好きだなこういう作品!

2023/04/23

Ikutan

黒ずくめの長身でイケメンの男性が、共通して登場するファンタジックな九つの短編。神出鬼没な彼は、傷ついた人や悩んでいる人に寄り添い、前向きな気持ちにしてくれる不思議な存在で、韓流スターをモデルにしているらしい。いやいや、非の打ち所の無い清廉潔白な、井上作品には珍しいキャラですね。「人を探しているんだ。大切な人を。」というお決まりの謎めいた台詞が、更に彼の魅力を効果的に引き立て、読者を引き付けますね。もちろん、いつもながら、洗練された文章は読みやすいし、江國さんのようなお洒落な各タイトルもぴったりで素敵。

2023/03/28

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