借金取りの王子
借金取りの王子 / 感想・レビュー
chimako
首切り王子健在。あっという間に読めてしまう。美男美女が全面に出るがリストラ対象の女癖の悪いおっさんなど想像しながら「イヤな感じ」と顔を背けたくなる上手い描写。今回も様々な人たちとの関りが、対象者側の事情も含めきめ細かく描かれる。が、エンターテーメントなのでおおいに楽しみスッキリしたい。美代ちゃん、正社員になるのかな?自分とは真反対の美代ちゃんの好感度大幅アップです。
2017/08/20
のり
リストラ請負人・村上真介シリーズ第二弾。本作も多業種の裏事情も交えながら様々な人達を面接していく。それにしても職場測定アンケートは生々しく、聞かされる身としては最大なダメージを負う可能性を秘めている。感情移入をなるべく排除しているが、面に出さないが熱くなる事も…彼女との距離感も絶妙だが、この先どうなる事やら。表題作の「借金取りの王子」がとても良かった。
2020/12/06
taiko
君たちに明日はないシリーズ第2弾。 私にとっては、このシリーズ、手に取ったのは3冊目。 毎回思いますが、異業種を知ることが出来るお仕事小説として、大変興味深いです。 人間味溢れる主人公真介、恋人陽子、真介の上司社長の高橋、アシスタントの美代子、いつものメンツも相変わらず輝いてます。 リストラにはそれなりの訳がある。 今回は、会社都合の「できる人たち」のリストラが多く、心情的には複雑。 それでも、前向きな解決を見れるところがこのシリーズの良いところ。 まだまだ追いかけたいと思います。
2017/08/09
kazu@十五夜読書会
「君たちに明日はない」の続編・第二弾。主人公の村上真介、アシスタントの美代子、真介の8歳年上の恋人・芹沢陽子レギュラーはそのままで、二億円の女・女難の相・借金取りの王子・山里の娘・人にやさしくの五編。依頼された企業のリストラ候補者との面接を行う。デパート外商部、生命生保、消費者金融、観光ホテル……がクライアント、真介は今回はやや脇役に。表題作『借金取りの王子』「王子」とあだ名された優男の宏明と最初に配属された店舗の元上司の美佐子の物語、凄くいい話・良い内容で長編として書いて欲しかった。
2013/04/23
オーウェン
シリーズ第2弾はまた違う会社でクビ切りを敢行し、真介と陽子の関係で動くエピソードもある。表題作のエピソードが一番印象に残る。ノルマを課される消費者金融業界。 三浦を王子と呼ぶ上司の池口は元レディース。 真介の勧告にも頑なに拒んで、金を儲けようとする真意。池口の決断に安堵するラストであり、終わり方の余韻も心地よい。 ラストの話は陽子が真介に人材を斡旋する頼みから、真介が選んだ人選。 これに陽子が反論するという展開。 なぜこの人物を選んだのかの真意は、2人が付き合っていたからこそだろう。 3作目も楽しみ。
2021/07/15
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