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虚空の冠 下

虚空の冠 下

虚空の冠 下

作家
楡周平
出版社
新潮社
発売日
2011-10-27
ISBN
9784104753048
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虚空の冠 下 / 感想・レビュー

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Kaz

新聞とテレビの主導権争い。さらに、新聞、書籍の電子配信ビジネスの覇権争いが、スリリングに描かれていて面白い。ネットビジネスはプラットフォームを抑えた者が勝利するのか、魅力的なコンテンツを出す者が制するのか。両方を兼ね備えた者が無敵なのだというのが、答えだと思うが、どちらかというとプラットフォームを抑えた者に分がある。その構造は、「賭博は胴元が勝つようにできている」に似ている。

2019/05/08

藤枝梅安

渋沢は、戦後日本の浮き沈みとシンクロするように、苦境の中に活路を見出し、敵をなぎ倒しつつ、自分の地位を固めていく。上巻の感想に「Y新聞のW会長みたい」と書いたが、ビジネスの展開はYじゃなくてF・Sグループと言う感じ。渋沢の旭日大綬章受勲はつけたしだが、電子出版の主導権争いはあっけないほど簡単に決着がついてしまう。敗れた亮輔は、死期が近い義父・幸造からあるものを見せられる。それは渋沢と義父が「封印」したものだった。最後のシーンは含みを持たせた上手な展開。だが、渋沢はこれをも握りつぶす力を持っているはず。

2012/02/11

ゆみねこ

今日のニュースでアイパッドの新機種が発売されたって言ってた。渋沢が立ち上げたノアの成功で、亮輔のミネルバは。。実際紙のメディアは先行きが暗いのだろうか?私はやはり紙の本や新聞は手放せそうもないけれど。鳩がいいエピローグの小道具になっている。マンダリンがアップル、りんごじゃなくてオレンジっていうのが面白い。

2012/03/08

Syo

う〜む 難しいなぁ ハッピーエンドには…

2022/08/17

まつうら

(上巻の続き)ここで、同じ著者の「ラストワンマイル」的なセオリーを展開するなら、流通(通信)を握っているIT企業が勝つはず。新原との交渉の中で、それに気づいた渋沢が、新原とは別のスキームで流通を取りに行くのはさすがに慧眼だ。でも、通信という新しい流通は、新聞販売店という既存の流通を破壊することにつながる。。。 カニバリズムという言葉を思い出すが、それを恐れない渋沢は、やっぱり見習うべきなんだろうか? 読後に迷いが残る作品だ。

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