運命の遺伝子UNA
運命の遺伝子UNA / 感想・レビュー
里愛乍
〝気がつけば人間だった。しかも、気がつけば自分だった〟 トマソン物件からの流れで読むきっかけとなった、赤瀬川さん初読本です。〝自分が自分であること〟の不思議を問う姿勢から、選択肢における不自由さ、言葉のウィルス、果てはUNAについてなどかなり興味をそそられる内容でした。「健康のために笑いましょう」ってやつ、わたしもすごく抵抗を感じたのを覚えています。
2014/11/18
阿部義彦
図書館本。赤瀬川原平さんが、新潮社の「波」に『運命と運動』として連載していたもの。幼い頃の自分と言うものの不思議からはじまり、運や運命そして、偶然とは何かについて、あれこれと考えを巡らせます。生まれた時から基本性能、両親、誕生日、性別、等は与えられてそればかりは変更する事は出来ない。そこからどの様に自立して生きていくかは努力次第とする考えに、どうしても運の要素が絡まり、不確実性の運命と呼ばれるものが登場するに至る。だが、他人の人生を生きる事は誰しもできない、この自分が自分である事の不思議の謎に迫ります。
2023/01/18
アカショウビン
たまたま家族が廃棄しようとする本の中に見つけ、読んだ。いささかしつこさを感じた。ファンでなくなってしまったのか?あるいは時代の推移か? 氏の良さは、物事の本質に直感的に迫る感じだ。「同行二人、一病息災」の「歩くのはあなた一人ではなく、糖尿病が一緒に歩いておられる。」いいねえ、分かりやすい。展覧会を30分で見ると、「自分の感覚の求める絵だけが明解にあらわれてくる。」「癒し」「勇気をもらった」という言葉が評論的、公的ニュアンスがあり嫌う。全く同感。デジカメの選択(加工)は、自分の壁に閉じ込められること。
2023/03/12
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