サーカスの息子 上 (John Irving Collection1989-1998)
サーカスの息子 上 (John Irving Collection1989-1998) / 感想・レビュー
かんやん
舞台はインド。整形外科医のダルワラは密かにボリウッド映画「ダー警部」シリーズの脚本を書いていた。主演は彼の義弟(年齢からいうと息子?)ともいうべきジョン・D。歓楽街で映画を模した娼婦連続殺人事件が起きる一方、彼らの所属する高級クラブでも会員が殺される。過去と現在を往復しつつ、半端ないエピソード力で、ジョンの出生の秘密と二十年に渡る因縁が明かされてゆく。ミステリー風な味つけで陰惨な話なんだけど、ダルワラがキリスト教に改宗した理由やジョンの双子の登場など、ちょっと拍手したいほど見事。まさにインド的混沌。
2018/07/28
tom
ようやく上巻を読み終える。図書館に二度貸し出してもらい、たぶん二カ月くらいかかった。この物語、ゴルフ場の片隅で死んだ男が発見されたところから始まり、そこから奇妙な人たちの連鎖が続く。この人たちについて、延々と来歴が語られ、読みつなぐのはなかなか面倒。ということで疲労感を抱えながら読み進めたのだけど、そこはアービング。彼の書く小説なら、いずれは面白くなるはず。そして、4分の3を過ぎた辺りで、期待通りの展開になり始める。ここからは速い。さあ下巻。きっと面白くなるはず。
2022/08/22
冬青
はじめこそ物語に入りづらい感じがあったけど、流れに乗れた後はスムーズにうねりは楽しく。最後の昂まりとまとまりはさすがアーヴィングといったカンジ。ラストシーンの会話が素晴らしかった。
2017/02/22
ゆうこ
途中で、割と早い段階でちょっと疲れて読むのを中断。アーヴィングの長編は、途中で疲れることがちょくちょくあります。そこを乗り越えると、さらなる世界の広がりにわあー(゚∀゚)となる。インドという国が、西洋の国とはあまりに対極にあるのが面白い。主人公のファルークの内面にもその2つが同居していて…あいも変わらずの濃い面々がおり…それを活写してまとめるアーヴィング。さすが。
2015/07/26
カレリン
はじめは読みづらく、話の内容も掴みづらかったのですが、半分を過ぎた辺りから登場人物の特徴がわかりだし物語にぐいぐい引き込まれました。下巻はファルークが殺人事件にどう立ち向かうのか、はたまた立ち向かうことなく終わるのか楽しみながら読みたい。
2012/04/01
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