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幽霊たち

幽霊たち

幽霊たち

作家
ポール・オースター
Paul Auster
柴田元幸
出版社
新潮社
発売日
1989-07-01
ISBN
9784105217013
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幽霊たち / 感想・レビュー

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キムチ

ブルー探偵が行く・・自身の幻惑と現実のはざまに揺れつつも、孤独に押しつぶされそうになっても。サスペンスなんだけど、誰も死なない、無論血も流れない。CM映像の残片?既視感・・登場人物が「スチールで作られた壁に沿って続く道を行くAI」突拍子もなく、そんな感覚で読み終えた。どなたかが述べていた~「カフカが書いたサスペンス」の様な。ブラック、ホワイト、レッド、ブラウン、ゴールド・・没個性だ。色の名がついているとはいえ、無彩、表情が浮かばない。区切りも章もなく、淡々とラストへ。「・・遥かな地へ旅立って行った」と考え

2024/09/17

瑪瑙(サードニックス)

【第3回ガーディアン必読1000チャレンジ】お題本。衝撃的でした。ガラスの街といい、本作といい、不思議な世界観です。否応なしに巻き込まれてしまいました。謎だらけの世界に。続いて『鍵のかかった部屋』も読みたいと思います。

2015/09/18

eyemu

★★★☆☆ 単純に与えられた仕事をしている内は、「これから面白くなるだろう」と自分を言い聞かせて読ん来たけど。 何処かでスッと入っていける瞬間があって、そこからはグイグイ読み進められた。 自己の確立とか自己の他者性とか、視点を変えると哲学書のような感じにも思えた。 最後の解説にあったけど。 最初は背景も人物も白黒の色の無い世界で、「あぁ。」と何かを読者が見つけると人物が色づいて。 終わりに近づくにつれ、最初から変わらない白黒の世界の中で人物だけが、それぞれが与えられた色を発色させて動き出す。 そんな感じ。

2018/01/22

あおさわ

空想と現実の境いが登場人物名の段階から非常にあいまいで、 曖昧なままにその境目がさらに薄く、溶けて消えていくような感覚、 いつの間にかメタ構造にすらなっている、何とも不思議な小説でした。 ミステリーに哲学的な要素をふくめたと説明されていますが これを「哲学的」というのか。わたしにはわかりませんでした;;向かっていく先が霧の中。それこそが自己という迷路。 我は思っているのか。我はあるのか。 …なんか読解力の衰退を実感した読書でした。 鍛えなおすぞ…!!

2017/10/21

zoros

幽霊たち―、ね。確かに。人はどこの誰と認識されて、社会に組み込まれてるんだもんなあ。当たり前過ぎてわすれてしまっていた。誰かに認識されなければ、生きていても、『死んだ者』として社会から消えてしまうんだ。 オースタ―2冊目。ガラスの街の方がよかった。

2019/01/24

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