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ティンブクトゥ

ティンブクトゥ

ティンブクトゥ

作家
ポール・オースター
柴田元幸
出版社
新潮社
発売日
2006-09-28
ISBN
9784105217112
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ティンブクトゥ / 感想・レビュー

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tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

☆5.0 犬のミスター・ボーンズは考えた。優しかった亡き主人に再会するために一歩を踏み出そう。犬と飼い主の感動的な物語。犬のミスター・ボーンズが健気すぎる。

2021/06/10

キムチ

「むさくるしい犬の話」という類だそうな(巻末の説明)冴えない詩人ウィリーとの生活、濃密で人間愛犬愛を越えた結びつきが描かれている前半、後半はさすらいの旅が転々と描かれている。語りはミスターボーンズ。不可思議な人間口調のモノローグ。犬好きなら涙するのだろうか、猫に置き換えても成り立ちそうな独特の世界観。面白かったとかと問われたら、残念ながら否。作者も訳者もこれ以上は望めない巧者の手になるものだから、私が貧しい感性なのか・・も。原文で読めば何らかのリズムが奏でられているのかも・・ともちらっと感じた

2024/08/10

どんぐり

病めるご主人とともにボルチモアの街なかをとぼとぼと歩くミスター・ボーンズ、一部コリー、一部ラブラドール、一部スパニエルのごた混ぜのイヌがこの物語の主人公だ。飼い主のご主人の身体からは死の匂いが立ち、ミスター・ボーンズは、間もなく独りぼっちの犬となって路頭に迷うことになる。ご主人様と一緒に旅を続けるなかで、はたして新しい飼い主を見つけることができるだろうか。

2013/08/09

市太郎

犬視点の小説。我が家の犬を撫でながら読んだ。この犬のように人間の言葉がわかればいいのにと思いながら。へっぽこ詩人ウィリーは、ちょっとイカレているが犬への愛情がある。少なくとも犬からすれば飼い主への愛や信頼は揺るぎないもののようだ。人生(犬生?)はうまくいかないもので、犬は転々とし新たなねぐらを見つけるが、仮にそこがそれなりに居心地が良く、新たな飼い主に良くしてもらえたとしても、犬は最初の飼い主への忠誠を忘れない。絶たれたとしても夢の中で繋がりを知る。彼の地へ夢のティンブクトゥヘ。我が家の犬が愛しくなった。

2014/02/27

やま

数年前に英語で読み、今回邦訳で再読。犬の視点から描かれる小説。犬のミスター・ボーンズは人間の言葉を理解することができ、高い思考力を持っている。主人のウィリーとの別れと旅、新たな主人との出会い、ボーンズの純粋な思考が愛おしく、哀しくなってくる。犬の語りがすべてではなく、回想や幻想も適宜挿入され、不思議な感じで展開されていく。タイトルの『ティンブクトゥ』、行くつくことはできるのか。

2015/10/31

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