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写字室の旅

写字室の旅

写字室の旅

作家
ポール・オースター
Paul Auster
柴田元幸
出版社
新潮社
発売日
2014-01-31
ISBN
9784105217167
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写字室の旅 / 感想・レビュー

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tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

☆5.0 記憶はいずれ消滅する。 書物や写真や映像やレコーダーがそれを 記録しようと試みても 所詮、燃え、壊れてしまえば消滅する。 歴史の刻印さへいずれ明かりが消え失われることとなるだろう。

2021/02/16

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

再読 ☆8.0(5点満点なのですが) 「写字室」とは「書く場所」である。 ここでは「ポール・オースター」が書き、 「ポール・オースター」が書かれている。 それ以上でもそれ以下でもない。

2021/04/11

藤月はな(灯れ松明の火)

ポール・オスター作品は『ムーン・パレス』しか読んでいなかったのでこの本を楽しみを大分、失ってしまったんだなと自分にがっかりしてしまいました。老人は小さな部屋で介護している者から罵倒、挑発を掛けられ、懺悔を強要される。どうやら介護している者達は彼に作中で酷い目に遭わされた登場人物のようだ。登場人物が作家の「土星」に反逆を示す『紙の民』と違い、気分次第で叩いたり、蹴ったり、怒鳴ってきたけどもう、今は自由に動けない親を蔑み、今までの恨み言を耳元で囁く子供のようなねっとりとした怒りの裏にある執着という現実性がある

2016/09/24

ガクガク

160ページ余りの作品なのに読了まで時間がかかった。それはなぜかと言うと、ミスター・ブランクが閉じ込められている不思議な部屋から始まる設定は期待を抱かせるのだが、いくつものエピソードの謎が謎のままそれ以上深まっていかないことや、物語が始まらないまま再び始まりに戻ってしまうからかもしれない。訳者あとがきを読むと、オースター作品の登場人物が次々に登場するとあるが、残念ながら過去に読んだオースター作品の登場人物の名前までは記憶していないので、ファンとしての楽しみ方にも迫れない。要するに自分にとって未消化の作品。

2014/10/31

キムチ

文字の配置、訳の言葉の手触りの妙もあり、めっぽう読み易い。しかし、足を踏み入れたラビリンスワールドの奥は濃い霧・・難解。欧州の中世、専ら修道院で写本制作に用いられた写字室・・が何故自省と懊悩に身もだえせんばかりの老人が軟禁されている?ビジネスホテルじゃなく。カメラ、録音機、ホチキス閉じの写真と原稿の束、ボールペン‥更にカギがかかるもう一個の部屋。次々と現れ詰問する訪問者・・ページに名が連記されて行く。この辺りで・・ハ・ハーン☆作中人物が作者へ「俺らの過去を❣」と気づく。しかし、カフカ作品を思い出させられる

2024/08/01

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