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拳闘士の休息

拳闘士の休息

拳闘士の休息

作家
トム・ジョーンズ
Thom Jones
岸本佐知子
出版社
新潮社
発売日
1996-12-01
ISBN
9784105344016
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拳闘士の休息 / 感想・レビュー

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ケイ

田丸さんのレビューを拝見して。ベトナム戦争で戦い、ボクシングで脳に損傷を負う元兵士達の話が印象的。2年前にベトナムを旅行した時、ベトナム人たちがいかに抵抗したかを見てアメリカは気持ちで勝てないと思った。日本人のように簡単に自決せず、屈せずに抵抗を続けるものは強い。今の対中国を見ても思う。作者が実はベトナムに行っていないのには驚いた。その他、愛や病気に悩み、徐々に崩れていく男たちを中心に描かれているが、悲壮感よりも、ニヤっと笑ってタバコを吸い、昼間からお酒を飲むイカレて幸せそうなヤンキーたちの顔が浮かぶ。

2014/06/09

紅はこべ

お亡くなりになったんですね。ご冥福をお祈りします。あまり私が読まないタイプの作家で、ベトナムものに苦手意識があったんだけど、いずれ克服して、再読したいです。舞城さんの好きな作家なら尚更。

2010/04/21

とうゆ

再読。元ボクサーのアメリカ人による珠玉の短編集。主人公達は皆奔放で、性に開放的で、生命力に満ちあふれている。そんな彼らが繰り広げる生き生きとした物語がセンスの良い文章で語られているのだから、読んでいて楽しくないはずがない。私はきっと近いうちに、再びこの本を開くだろう。

2015/03/03

とうゆ

◯素晴らしい短編小説が集まっていた。正直、最初の2本のベトナム戦争を舞台にしたものは、トム・ジョーンズのハイな文章と戦争が混ざり合ってくどくなりすぎてしまい、好きにはなれなかった。だが、それ以降の短編は最高だ。登場人物の言い回しを筆頭に、とにかく文章のセンスがいい。何度でも再読したい名作。

2015/01/09

mejiro

「拳闘士の休息」「ブレーク・オン・スルー」「蚊」「ロケット・マン」が特におもしろかった。舞城王太郎を思い出す文体。舞城作品のエンタメ要素を薄めて現実に沿った感じ。魂から噴き出す炎のような、書かずにいられない想いを感じた。そこから生まれたものが生の肯定なのが心を打つ。戦争や病気の話にさえ不思議な明るさと強さがある。薬の名前、哲学や文学の引用が、著者の経験を反映してるのか、やけにリアルだった。タイトルが素敵。

2017/02/26

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