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失われた時を求めて 全一冊 (新潮モダン・クラシックス)

失われた時を求めて 全一冊 (新潮モダン・クラシックス)

失われた時を求めて 全一冊 (新潮モダン・クラシックス)

作家
マルセル・プルースト
Marcel Proust
角田光代
芳川泰久
出版社
新潮社
発売日
2015-05-29
ISBN
9784105910037
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失われた時を求めて 全一冊 (新潮モダン・クラシックス) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

岩波文庫版で挑戦中の所、ズルしてこちらを読破(笑)しかし、絶妙な小麦粉のブレンドとたっぷりのバターで作る風味と歯応えが堪らないクロワッサンみたい本編に対し、この縮約版は口蓋に貼り付きやすいウェハースのようなもので少し、不快で物足りなかったです。読む分量が多すぎて内容を掴むのに無駄に思える美術講義や社交界での退屈極まりないゴシップ話、各登場人物の逸話という雑多な要素がどれ程、この物語を味わい深くしていたことか!また、それらは読者にお気に入りの場面を見つけるという自由の選択も提供していたのだと改めて思います。

2015/07/22

たーぼー

編訳者の苦心が覗える作。学生時代『スワン家の方へ』の段階で早々に挫折した身としては呪縛から解放された感もあり、これでもう十分な気が・・。でも『読んだ』とはいえないのかな?嫉妬深く思いこみの激しさに自らを陥れる『男』。多くの人格から構成された複雑で純な『女』。彼らと多くの人々を通して時代を貫いた20世紀文学の思考の果ての払暁。ただ長大な本作だからこそ通読し、その中から尋常ならぬ官能的刺激、人が人たる真実を見出すべきというのならプルーストの魅せたかった世界はいまだ僕の中で曖昧だ。全巻チャレンジいきますか・・。

2015/06/18

starbro

5年程前に「失われた時を求めて」集英社文庫版全13巻読破にチャレンジしましたが、図書館で1巻ずつ予約取寄せだったことと、話の展開の遅さに面白みを感じられず5巻迄で頓挫しました。今回、角田光代×プルーストの画期的な縮約版が出たので、過去のリベンジとして読みました。角田光代のグッド・チューニングで一気読みしました。しかしながら物語の本質は変わらず、これが本当に20世紀を代表する小説なのかは、大きな疑問です。以前、源氏物語を全巻読了した時の達成感も感動もありませんでした。次に全巻再チャレンジをするかは微妙です。

2015/06/16

きーしゃん

難しかったー。わからなかったー。一ヶ月近くかかってしまった。読書道なるものがあるならば、出直してこいといった感じで、小生には早すぎた。情景が浮かばない上に、言わんとしてる意味が分からない。こんなことなのかなと感じるので精一杯だった。なので、感じたことを記しておく。この本の中には愛はない。自己中心的な恋がもたらす嫉妬と狂気。男はマザコンを基礎に愛を求める。欲望がもたらす歪んだ作用。時間と精神と肉体の関係。そこから生じる時間と死の概念。人が生きて為したことを時間を通してどう捉えるか。生の実感がもたらす作用。

2019/10/23

さきん

これなら早く読めると思って読んだ。恋愛している時の登場人物の気持ちの変化を巧みに描いている。主人公の心情分析も独特。皆が称賛するほどの話とも思えなかったが、それは原典を直訳したものにあたるしかないが、話の流れが分かってよかった。味や匂いから突如として懐かしい思い出がよみがえってくる感覚はすごいよくわかる。

2018/04/11

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