このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年 (新潮モダン・クラシックス)
このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年 (新潮モダン・クラシックス) / 感想・レビュー
ケイ
短編8つ『マディソン...』と『ぼくはちょっと...』ホールデン君、色々とキツかったんだね。『最後の休暇の最後の日』ホールデンの兄とその友人ベイブと妹。妹とは、兄弟とは、なんて愛おしいんだ。この中で一番好き『フランスにて』ベイブの戦争 『このサンドイッチ...』ホールデンの兄の戦争 『他人』ベイブが友人の戦士報告をする 『若者たち』年頃の女の子とパーティ 『ロイス...デビュー』とにかく切ない。増える贅沢品と切り裂かれる心 中編『ハプワース』サリンジャーはこれにて断筆した。その45年後に亡くなるまで。
2018/10/07
ゆのん
高校生の頃に『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読み、殆ど理解出来なかった以来のサリンジャー。かなりの大人になったし、どれどれと安易に手にしたが面白かった。ただ、『フラニーとズーイ』や『ナイン・ストーリーズ』を恥ずかしながら未読な為、それらを読了後にもう一度読みたいと思った。苦手だったサリンジャーも克服出来そうで結果良かった。『ハプワース』は7歳の子供の手紙とは思えない内容。自殺するのも何となく頷けるような…。50
2019/02/11
みねね
サリンジャーは全て書き切ってしまった。それが率直な読了直後の感想だった。ハプワース16を読んで、もう作品を発表しなくなったのも頷ける気がした。そして酷評なのも頷ける。金原訳をもってしても難解だし、そもそもシーモアじゃなくてサリンジャーの語りが多い。これまでの神秘性は兄弟が言っていたからで、それを直接シーモアの言葉にしてしまうと、大事な何かが損なわれてしまう。しかし、同時に遺作に相応しい傑作とも感じる。グラース・サーガの来るべき終着点だ。「サリンジャーの最期」に、僕はどう向き合えばいいんだろうか。
2023/08/12
ポルコ
ライ麦、あるいはキャッチャー以前に書かれた初期短編は、すべて初々しくて、とても切なく愛すべき作品。サリンジャーの最後の小説、ハプワースは、シーモアが自ら語ったシーモアの謎がやっと解けた気がするファンタジー小説。7才で、あれだけの(未来予知まで出来ちゃう)天才少年ならば、31才で自殺しちゃうのも無理はない。残りの未訳のサリンジャー短編もいつの日か読みたいもんです。
2018/11/21
けいぴ
サリンジャーの名前と本のタイトルで借りてみたものの 思っていたのとは違った。戦争が人々の命を奪ったり残された家族が悲しみに暮れたり。読んでいて辛くなった。「ハプワース」の方は読まなかった。
2019/04/29
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