壁画修復師 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)
壁画修復師 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) / 感想・レビュー
紅はこべ
突然の訃報に衝撃を受けて。この本を登録するのを忘れていたのを思い出した。藤田さんが美術ものを書くのがちょっと意外だったが、美術もの小説では好きな方だった。探偵竹花シリーズも楽しみにしていた。残念としか言いようがない。Twitterで北森鴻さん没後10年という書き込みを見たばかりで、感慨に耽っていたが、Twitterで今度は藤田さんの訃報を知らされるとは…
2020/01/30
トーヤン
壁画修復師アベが主人公の連作短編集。舞台はフランス。アベの過去が少しずつ明らかになり最終話は思わず落涙・・・。フランス滞在9年の経歴を持つ作家ならではの数々の挿話。楽しめます。
2014/11/21
てくてく
日本人でありフレスコ画の修復師アベ(フランス語で神父)が、フランス各地で壁画の修復に取り組む中で、その土地の人々の愛憎劇に関わっていく短編集。アベ自身も過去に葛藤を経験しており、それを踏まえて能のワキみたいに人々を見守っている感じの佳品だと思う。最初のカルバドスの話が一番好み。
2024/10/15
そら ふわりん
日本人アベがフランスで壁画修復師として働き、その土地土地で出会うそれぞれの人達との短編集。割と読みやすく、特に最後の話がとても良かった。ラスト、涙してしまった。
2013/06/02
ツヨシ
日本人の壁画修復師が、フランスの田舎町で織りなす人間模様。短編連作。人生を達観してしまったようなクールな主人公 アベだが、何故か村人達はそんな彼に悩みを打ち明けてしまう。決してカラッとした話ではないが、じっくり読める。絵画にあるようなフランスの田舎を想像しながら読むとちょっと洒落た気分になれる。
2012/07/17
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