ストロボ (新潮エンターテインメント倶楽部SS)
ストロボ (新潮エンターテインメント倶楽部SS) / 感想・レビュー
そーいち
1人の写真家の人生を50代から遡っていく連作集。ん?最近読んだなこの構成。本作はもっと分かりやすく彼の辿った道のりが徐々に明らかになっていく構成は見事。どの短編にも「死」が絡んでおり泣かせる。私自身はこういうのは好まないのだが泣けるものな泣けるのでしょうがない。写真家、喜多川が絶妙にダメ男なのが、またにくい。読み進めるごとに夫婦の物語なのだと実感していく。それが最初の1編の遺影のラストに重なっていくのが堪らないのだ。若さ故のがむしゃらさや仕事に対する向き合い方を見つめる良作だった。
2023/07/14
terukravitz
★★☆☆☆
2014/07/05
湖宮
カメラを通して、人生を切り取り描写していく中での、五編からなるエピソードが、年代を遡って綴られている。年齢というもうひとつのフィルターが彩る哀愁感が、ストーリーの陰影をより色濃く醸し出す。
2018/06/25
hinasaki
嫌いな感じではないのですが、なかなか終わらなかった。面白いと思うのですが、入り込むことはできなかった。写真やカメラの描写は好きでした。
2014/06/06
オサム
1人の男の時間を遡る連作短編という形に挑戦した作者の意気込みはわかる。人生はサクセスストーリーではないし(例え周囲からはそう思われているとしても)、人はそれぞれの時代にそれぞれの真摯さを持って生きているという捉え方もわかる。推理小説っぽい展開を試みたのも真保裕一らしい。 だが…成功した作品だとは思えなかった。ん~、なぜだろう。主人公に共感出来なかったからかなあ…
2024/10/03
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