触身仏 (新潮エンターテインメント倶楽部SS 蓮丈那智フィールドファイル 2)
触身仏 (新潮エンターテインメント倶楽部SS 蓮丈那智フィールドファイル 2) / 感想・レビュー
KAZOO
北森さんの蓮杖シリーズ2作目です。骨董の世界とはまた異なり民俗学の分野でこれだけ楽しませてくれる作品はあまりありません。今回は大学の教務課の「狐目の男」の実体がよくわかる感じです。今回は主人公の蓮杖那智が結構危ない目にあったりあるいは事件の犯人になりそうになったりします。また新たな助手が来ることになりそこに波紋が・・・。既読ですが再度楽しめました。
2023/07/29
文庫フリーク@灯れ松明の火
民俗学ミステリーの楽しみとは別に、キャラが立ってきて・・なんていじられ上手なミクニ。美味し過ぎます(笑)いじり上手な那智女王さまはキスさえ異端。前巻では煩い姑役、教務部・狐目の男は隠し玉でしたか。身近な民俗学?わらしべ長者の『御陰講』海幸彦・山幸彦の『死満瓊』が好み。嬉しいサプライズは『大黒闇』那智が学生時代読んだコミックから引用する「神話にだまされてはいかん!」諸星大二郎さん『暗黒神話』武内老人のセリフですね。手元にある『暗黒神話』初版はなんと35年前の1977年。北森鴻さんも愛読されたのでしょうね。
2012/02/14
Yuna Ioki☆
922-125-4 シリーズ第二弾。テーマや発想は好きなタイプの作品なのだけど、短編集でなくて長編でじっくり謎解きして欲しかった。
2015/04/04
よむよむ
相変わらずの切れ者、那智先生とヘタレ内藤君のおかしなコンビ。でもってやっぱり民俗学はようわからん・・・だけどおもしろいんだな~ 今回は研究室内で謎を解いてしまうのが多くてちょっと不満。先生のあの場面にはびっくり!
2011/10/09
マッピー
最初の『秘供養』の死因が、『ウロボロスの偽書』の最初の殺人方法と同じで、のっけからげんなりしてしまった。が、シリーズの流れとしては、フィールドワークだけではなく大学の内部の事件や、研究会でのじけんなど、東敬大学の教授としての蓮丈那智の姿が立体的になってきた。それとともに、狐目の教務部の予算担当者と蓮丈那智の関係が少し明かされて、シリーズの今後が楽しみ。北森鴻は何度も何度も製鉄技術者と権力者との関係性を書き続けているので、ライフワークなんだろうなあ。
2023/09/05
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