世界文学を読みほどく (新潮選書)
世界文学を読みほどく (新潮選書) / 感想・レビュー
おさむ
2003年の京大での講義録ですが、全く古びていません。パルムの僧院、アンナ・カレーニナ、カラマーゾフの兄弟、白鯨、ユリシーズ、魔の山、アブサロム!アブサロム!、ハックルベリーフィンの冒険、百年の孤独、競売ナンバー49の叫び。この10作品の構造を徹底的に分解し、解析することで、私たちの世界と文学の座標図を浮かび上がらせる。とても理系作家らしい文学論ともいえますね。実はちゃんと完読できているのは2作品のみなので、再挑戦しようと思います。勿論、付録の100年の孤独読み解き支援キットを使って笑。
2017/04/15
おじいやん featuring おじいちゃん( ̄+ー ̄)
女高田純次は私に「あんたって本当にテキトーよね〜」と言った。人に会う度に「どちらからいらしたんですか?」と言われ続けた28年間だったそして「日本です!」と答えると「アジア系だとは思ってましたよ。」とフォローされる様式美どうやらわしにはラテンの血が流れてるらしい「百年の孤独」の中のラテンアメリカ!親近感が半端ねぇぞ!この本は本の古今東西の名作書評集で名前は聞いた事あるけど読んだ事のない本ばっかりでそんなムズカピ~本の集まった本なんて読めないざんすよ~(>_<)って思うじゃん普通!ところがどっこい!
2017/05/01
AICHAN
図書館本。あまりに分厚いので手にとってビビった。読み切ることができるかどうかまったく自信ないままにページを繰り始めた。京都大学の特別講義として行われた著者による講義録で、小説論、世界的文学の作品論である。分厚くはあるが、文章はわかりやすく、案外とすらすら読み進められた。ただ、返却期日までには読み終えられそうになくなり、途中からはかなり乱雑な読みかたをして読了した。私は世界文学に疎い。だからその輪郭だけでも知りたいと思ってこの本を読んだ。読んでよかった。私なりに世界文学の1ページ目には触れられたと思う。
2017/09/12
常磐条
パルムの僧院;箱庭の幸福シミュレーター,アンナ・カレーニナ;神の手の上のメロドラマ,カラマーゾフの兄弟;信仰と殺しとカーニバル〜あるいは国家の物語,白鯨;東を目指したデータベースシップ,ユリシーズ;およそ言葉によって表現し得るもの,魔の山;ユーロ・プレゼンテーション@サナトリアム,アブサロム、アブサロム!;逃げきれぬ「南部」の宿命,ハックルベリ・フィンの冒険;川を下りゆくイノセンス,百年の孤独;ラテン・マジック・フラクタル・リアリズム,競売ナンバー49の叫び;謎が謎を呼ぶサスペンデッド・パラノイア
2016/01/21
朝日堂
取り上げた作品がサマセット・モームの『読書案内』で取り上げられた作品と多数被っている。名作は誰が読んでも名作ということなのだろう。巻末の『百年の孤独』読み解き支援キット目当てで手にとった。是非同じような形で『ユリシーズ』版も作って頂きたい。険しい山を登るには熟練のガイドが必要であるように、難読本を読了するには専門の読み手が必要である。おおまかなあらすじや、構成などをあらかじめ知っておくことは、登山前の準備のようなもので、何ら読書に差支えはない。世界文学のトップクラスに自著を入れているところなどおもしろい。
2013/08/02
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