卍の魔力、巴の呪力: 家紋おもしろ語り (新潮選書)
卍の魔力、巴の呪力: 家紋おもしろ語り (新潮選書) / 感想・レビュー
ずっきん
家紋の入門書。これは買う♪
2018/03/13
canacona
呪術ではなく、家紋の話。テレビで家紋を描いてる映像を見て、家紋は分回し(コンパス)と定規で描くというのを知り、この本を借りてみました。そもそも自分の家の家紋もどっちだっけ?と迷うくらいのとんちんかんなレベルですが、楽しく読めました。一つ一つの家紋の系統、種類、そこから出てきた江戸の流行りのデザイン。文字の家紋が面白くて、特に四角の中に、美しく且つシンプルに文字を表現したデザインが秀逸でした。肝心の描き方は、円を等分するまではいいものの、最終的にはバランスを見ながら感性で描く部分も多くて、難しかったです😅
2021/05/19
いちはじめ
いろいろな紋を紹介しているが、パズル的な図案を特に楽しそうに紹介しているあたり、ミステリ作家、マジシャンとしても活躍していた泡坂妻夫らしいと思う。また、紋の作図法も少し説明してあるうち、二種類の正五角形の描き方を解説したあと「両方覚えることはありません。両方を覚えると、必ず両方とも忘れてしまうものです」などと書くあたり、実際に仕事で紋を描いてきた職人ならではの指摘だと感心。
2009/05/26
れどれ
オカルト仕立てのタイトルに反して、実態に実直に迫る真摯な本。かなり変わった家紋をふんだんに紹介してくれており、そのいちいちが抜き差しならない見応えを湛え、眼福のあまり否が応にも上機嫌になる。
2018/03/10
金監禾重
タイトルを見て紋様の魔術を掘り下げるのかと思っていたが、実際は広くいろいろな家紋を解説する内容だった。とはいえ、家紋(さらには小紋も)の魅力を知り尽くした著者の解説は非常におもしろい。実際に注文を受けていた上絵師ということで、「生活に密着した家紋」を知っているからだろうか。「研究対象として採集するもの」として接しているほかの研究者とは違う印象を受けた。「家紋は決まった方法があるから簡単に描ける」と言っておきながら、微妙なバランスについては「たくさん描けばつかめる」としているのが職人らしくて(?)面白い。
2017/11/22
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