天皇はなぜ滅びないのか (新潮選書)
天皇はなぜ滅びないのか (新潮選書) / 感想・レビュー
犬養三千代
内容の濃い読書でした。古代から江戸そして今、といっても2011年の本なので上皇、上皇后陛下あたりまでの考察。「権威」とは?の、答えが見つかるかなと読みました。また、江戸時代の幕府とのバトルも興味深いものがありました。
2023/03/04
ヤエガシ
平安時代に摂関家に実際の権力が移譲された後、天皇が、鎌倉、室町、戦国、江戸と武士の世が続く中で、最強の「ブランド」として、どのように尊崇を受けていたかという点と、それぞれの時代の実質的な最高権力者たちが、天皇との距離の取り方にかなり心を砕いていたということについて、細かいエピソードが紹介されていて、読み応えがありました。
2019/01/27
leekpuerro
天皇は遥か昔から身分を問わず支持されて来た事がよく分かった。天皇には性がないという一節が印象に残った。天皇制が現在まで続いているのは、どんな権力者も持つ性が無いように捉えどころがないため、どうしようも無かったからかもしれない。
2014/01/06
岡 幸治
朝廷・天皇のブランド力。その時代時代でどのように幕府に扱われ、また存在価値を示したか。この本を読むと、良くわかりました。そして冒頭の3.11大震災における我々と同じく権力を持たない天皇が発信する言霊に希望を見出す被災者達。被災者が寝起きしているブルーシートにスリッパを脱いで膝をついて、お話しされた天皇とスリッパのままブルーシートに乗り立ったまま頭を下げた東電幹部の違い。これが端的に天皇というものの存在を否定的に見ている人にも抗えない力の源泉と思いました。
2011/12/02
BATTARIA
なぜ天皇が滅びないかといえば、多くの日本人からずっと必要とされ続けたからに他ならない。ではなぜ日本人が天皇を必要としたのか?日本人としての自らを見直す意味で、一読の価値あり。
2012/11/20
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