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これを語りて日本人を戦慄せしめよ (新潮選書)

これを語りて日本人を戦慄せしめよ (新潮選書)

これを語りて日本人を戦慄せしめよ (新潮選書)

作家
山折哲雄
出版社
新潮社
発売日
2014-03-28
ISBN
9784106037436
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これを語りて日本人を戦慄せしめよ (新潮選書) / 感想・レビュー

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壱萬参仟縁

ハイカラな民族学に対して、 土臭い民俗学(16頁)。 人間苦とは、昔から運命的に背負わなければ ならなかったもの。 生存への課業、重荷でもある(56-57頁)。 アマルティア・センはマハトマ・ガンディーの 思想的継承者と指摘されてもいる(67頁)。 井上先生がご研究されている、菅江真澄先生 の話も出てくる(104頁~)。 人事、風土、風習を微細に書きとめ、 絵を描き、歌を詠み、薬を作り、 病人を治療したり、民俗を収集(106頁)。

2014/04/21

かんがく

『遠野物語』を読んで柳田をもっと知りたくなって手に取ったが、解説書ではなくエッセイ的な内容であった。サラっと流し読みしたが、弟子の折口との微妙な関係、二宮尊徳、ガンジー、司馬遼太郎といった古今の人物との比較、晩年に興味を持った沖縄と「海の道」など柳田の人物と思想のエッセンスを捉えることはできた。実際の体系的な著作を読む必要がありそう。

2021/01/31

乱読家 護る会支持!

各地に残る死者の魂の路、サイノカワラの伝承。亡骸を畏怖する日本民族。柳田は、民俗に残る不可思議で珍しい事象を何処へでも見られる自然的な現象へ還元して読み解こうとした。逆に反自然還元で読み解こうとした折口信夫。突然訪れる絶対的窮乏、人間苦からの救済の真の担い手は、親鸞のような信仰第一の聖人か?それとも生活第一の半僧半俗のヒジリか?。天道の無作為よりも人道の作為に価値を置く二宮尊徳。経済学の「見えざる手」は一神教ではなく八百万神。桃太郎も一目小僧も、「力」と「力」の結合の物語。

2015/07/01

林克也

柳田国男といえば遠野物語であり、折口信夫の師匠だ、というレベルで停まっていた自分の知識(一般常識?)を補充してもらえた。  いろいろあるが、折口信夫とのリアルな関係について知ることができたことはよかった。伊良湖岬の話、島崎藤村の「椰子の実」は柳田国男のネタだったこと、伊良湖岬、神島、伊勢、つまり三河の南方、海側の地域に強く拘ったことをこの本で知ったが、それに対して、この本には書かれてないが、折口信夫は奥三河、つまり三河の山側、花祭に深く入り込んだという対立軸は、三河人の自分としては非常に興味深い。

2015/04/18

y

ともかくタイトルが素晴らしい。民俗学というジャンルが、現代社会への批判力を取り戻すことは果たしてあるのかどうか。

2017/11/25

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