文学のレッスン (新潮選書)
文学のレッスン (新潮選書) / 感想・レビュー
あきあかね
短編小説、長編小説、伝記·自伝、歴史、批評、エッセイ、戯曲、詩といった文学に関わるあらゆる分野についてのインタビュー集。丸谷才一の該博な知識とユーモアある語り口に魅了される。 作中人物の魅力、文章の個性、筋(ストーリー)という3つのポイントから「長編小説」を評価し、学問(内容を伝達する力)の円とエッセイ(文章の歯切れの良さ)の円の重なり合う部分として「批評」を捉える。 こうした大きな理論、枠組みを提示する一方で、豊富な例示や引用によって奥行きと瑞々しさがもたらされている。⇒
2020/03/22
てら
読了ではないが、一時停読。丸谷氏の晩年の様子が書かれていると知り読んでみた。なるほどそんな人だったのかと人柄がわかるものだった。丸谷氏の本は、切り口が意外、多彩すぎて一読では消化しきれない事が多い。どの評論も読むと本が読みたくなってくる。また読もう。
2024/08/26
amanon
インタビュー形式ということで、さらっと読めるものの、その内容は恐ろしいほど重厚。恐らく字面だけを目にして理解した気になった箇所が少なからずあるのでは…と遅れてしまうほど。他の人も述べているとおり、とにかく丸谷氏の文学への深い理解と膨大な知識に圧倒されることしきり。未読の本はもちろん、既読の本の読みについても、自分の読みの浅さについ恥いってしまう。そして、本書の内容が、単に丸谷氏の博覧強記ぶりに根差すものではなく、氏の周到な用意が背景にあったという逸話も印象的。後、氏の晩年のエピソードが何とも重たい。
2024/05/25
原玉幸子
網羅している書物と解説の深さが圧倒的。対談形式が読み易い上に批判の背景に説得力があるので、結果良書の推薦が際立つことになっています。2015年は同氏の推奨本を少し追ってみようかな、と思いました。(◎2014年・冬)
2019/12/14
Yasuyuki Kobayashi
超一級の文学論である。謙虚でありながらも、発言は力強く 淀みない上にユーモアや優しさにあふれている。
2019/07/08
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