漂流者は何を食べていたか (新潮選書)
漂流者は何を食べていたか (新潮選書) / 感想・レビュー
kinkin
2019年から2020年にかけて雑誌に連載されたもの。漁船やヨットが動物にぶつかったりして難破し沈没したり島に漂着したとき残された人は、どのようにして食料や水を調達するのか漂流にまつわる本から読み取る。著者は漂流記ものというジャンルが好きだと言うが私もこの本に出てくる「大西洋漂流76日間」やコン・ティキ号、エンデュランス号の話はワクワクしながら読んだ。しかし実際に事故に遭った人にしてみれば人生を終えるかそうでないか二者択一の事。それをなんとか乗り切った主人公たちは凄い精神力だと思った。図書館本
2022/05/04
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
読みともさんのレビューにひかれて。本書は、漂流記マニアである椎名さんが自宅にある百冊もの漂流関係の本をひっぱりだしてきて、読み応えのある本を選び、「何を食べていたか」に絞ってまとめたもの。ウミガメ、カツオドリ、シイラ、トビウオ、サメ、シロクマ、ペンギンなどが食料となっていた。漂流者の精神力、対応能力、食に対する貪欲さなどが生還につながっていることがわかる。絶版も多いようだが、ここで紹介されている本を入手できる限り集めて読んでみたくなった。
2022/03/07
キムチ
シーナが多々の漂流記を選び、軽妙洒脱な語りで料理したサバイバル記。幾度も述べられるのは、目を見張る舌を巻く話の背後に散って行った男らの凄絶、無念の涙があるという 事。海洋での運命は気まぐれ、儚い極み。南洋孤島を取り巻くサンゴ礁・・やっとたどり着けたと思った一瞬、全てが粉と化す惨さ。エスキモーの老婆が怒りで絶叫する「肉を焼く臭い」~生食の文化との摩擦が面白い。既絶版だった「十六中年漂流記」~明治中期のモノ。入手までのエピソードも面白いが中身は更に。ラスト バルサ材での竹筏漂流記。メンバーのコメントも愉しい。
2024/06/16
けぴ
吉村昭さんの漂流物は好きで良く読みました。椎名誠さんはマニアのようで古今東西の漂流物を読破し「何を食べていたか?」という視点でまとめたのがこの一冊。アクシデントで漂流してしまうものからコンチキ号のように実験的に漂流するものまで様々な体験が綴られています。筏に飛び込んできたトビウオを食べるシーンが印象的。
2022/03/03
こばまり
元来、人や特に動物が辛い目に遭う話は好まないが、タイトルと筆者、新潮選書という組み合わせについ手が伸びた。おすすめ上手であるので、参考文献からつい1冊購入してしまった。前口上の変わらぬシーナ節に緩んだ頬が短いあとがきで引き締まる。
2022/01/18
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