謎解き少年少女世界の名作 (新潮新書 22)
謎解き少年少女世界の名作 (新潮新書 22) / 感想・レビュー
シルク
「いわゆる世界名作の作品のなかで、女の子主役の話というのは大概、『家庭を探す』物語、『家庭を見つけて、そこに入っていく』物語なのだ」みたいなことを言っていた。家なき娘、レベッカ、八人のいとこ、赤毛のアンに……色々作品読んでると、この本で言ってたよな~、ということが頭によぎる。注がちゃんとついてなかったよなぁというのと、著者近影がわたくしには気持ち悪かった(ごめん)のとで、読んだっきり放置していた本なのだが、近々再読しようと思う。
2018/01/15
シルク
再読。「世界名作」のあれこれを、斬って斬って斬りまくるこの本、わたくし的にはパレアナの項が特に「せやんな~」となって、すっきりする。「パレアナは陰に隠れて泣きながらも、『喜びのゲーム』を続行する。戦っているといってもいい。それは彼女の思想闘争なのだ。『喜ぶ』は、実際、革命思想であり、革命行動である。だから彼女は、心のなかで『喜ぶ』のではなく、心のなかの失望や怨念を押し隠し、声高に『喜び』を表明するのだ。/パレー叔母さんは、たまらず『パレアナ、その『喜ぶ、喜ぶ、喜ぶ』をやめておくれ。朝から晩まで『喜ぶ、→
2020/05/01
ワンタン
著者と私は同じ年生まれ。子どもの頃、多くの家庭に子ども向けの名作文学全集があった。その収録作品の多くは19~20世紀初め、欧米の社会秩序の基礎が確立されようとしていた時期に書かれたもので、当時の複雑な背景や理想が封じ込まれている。それを読み解くことで今に繋がる様々な歴史のからくりが見えて来ますよ、という本。ロビンソンクルーソーがマルクスやマックスウェーバーの著作で経済学的視点から取り上げられていることを大学生になって知ったときも新鮮な驚きがあったが、この本も同様に、新たな視点を教えてくれて面白かった。
2021/01/24
スプリント
子供の頃は深く考えずに楽しんで読んでいた作品を大人視点で当時の社会背景と照らしあわせて考察するとどうなるのか。という本です。作品の捉え方は人それぞれですし、成長して社会を知ってから改めて読み返した時に受ける印象が異なるのも読書の楽しみの一つだと思うのでこういう視点での考察は好きですね。
2014/02/08
ペコちゃん
子供の頃に読んだ話を別の角度から読み解いているので結構面白かったです!アニメなど映像が先行してしまう話もあって、原作とは全然イメージが違う仕上がりなのか?!と興味深く、大人になってから理解できる時代背景も多いので、読みなおしてみたくなりました。
2013/08/14
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