関西赤貧古本道 (新潮新書 55)
関西赤貧古本道 (新潮新書 55) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
古本の楽しみ方を具体的に書いており、非常に共感できた。安い値段で貴重な本を見つける楽しさについて熱っぽく書いてある部分が一番面白い。普通の古本屋の100円や200円均一台で、著者は貴重な本をたくさん見つけたそうだ。例えば、フーコーの『言葉と物』。これは、ブックオフの108円コーナーで珍しい本を見つけた時の興奮と似ている気がする。著者は毎日古本屋めぐりをしているそうで、あまり古書店に行けない私はかなり羨ましかった。本に対する愛情にあふれた一冊で、本好きの人だったら、わくわくした気持ちで読めるかもしれない。
2018/04/14
さらば火野正平・寺
関西在住の著者・山本善行による古本入門。百円や数十円の本が好きというのに共感。私も新古書店では108円の本しか買わない。ちなみに私はこの山本善行さんの署名入り著書『古本の事しか頭になかった』を百円棚で見つけて購入した。第一部「基礎編」、第ニ部「応用編」までは共感だが、第三部「実践編」になると私のやった事がない目録買いやネットオークション、東京行きの話になり羨ましい。神保町も関西の古本屋も行ってみたいものだ。第四部「番外編」はコレクション自慢だが、藤沢清造全集の内容見本って、西村賢太…。好著です。
2014/08/10
りーぶる
善行堂のご主人、山本善行さんの古本&古書店入門。昔日の客→島田潤一郎さんときて、今ここにたどり着きました。難しそうで入りにくい古書店のあれこれ、古書の魅力が存分に語られていて、素人の私でも「いけんじゃないか」と思わせてくれます。奥深すぎる古書の世界はきっと果てしなく。でもまずは100円玉数枚握りしめて古書店の店頭、100円均一箱を眺めてみたいです。
2014/11/27
lonesome
古本に魅せられる。この感情は何だろう。自分も十年ほど前には神保町に何度か行っていたことがあるけれど最近はもっぱら新古書店専門で、それというのも地元に気軽に入れそうな古書店がないということもある。それでもこういう古本について書かれた本が楽しくて、店頭の均一棚でこんな本に出会ったという話を読んではいいなあ読んでみたいなと古本屋に行きたい気持ちが沸々と湧いてくるのだ。山本さんの古本を買った話も面白く、読みたい作家も目白押し。古本屋を訪ねてたまには旅行してみるのもいいなと憧れの気持ちが芽生えてくる。
2014/09/15
akira
均一台で立花隆を知り、北方謙三を知り、吉村昭を知った。天牛堺書店の名前が本当に懐かしい。「今でも当時読んだ文庫のなかには、手に取るだけで、その文庫を買った古本屋のこと、その値段、読んだ場所などが、たちどころに、こころに浮かび上がる」
2022/06/05
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