日本の近代 上: 教養としての歴史 (新潮新書 261)
日本の近代 上: 教養としての歴史 (新潮新書 261) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
文芸評論家・福田和也の日本近代史上巻。上巻よりも下巻のuser数が多いので、途中で投げ出さずに読んでいる人が多いのだなぁと思う。確かにわかりやすく面白い。上巻は幕末から第一次世界大戦まで。感心した一文を引用→「朝鮮半島の近代化は日本の手で行われ、韓国は日本のお蔭で、近代化しました。明治維新が日本にとって、みずから脱皮して自立した『青春』の時期であるとするならば、その『青春』を日本は韓国から奪ってしまったことになります。これこそが、現代にいたる日本と朝鮮半島の問題の核心なのです」なるほど同感。
2015/10/17
fseigojp
東大のディープな日本史読みたくなった
2015/08/01
いのふみ
昔聞いたことのある用語や事象が出てきて、暗記に堕していた日本史の授業を思い出したが、本来はこうやって学ぶべきだったのだ。しっかりした内容ながら、易しい。「歴史」とは「物語」だから、過去の出来事が、流れや因果関係の中で輻輳したり、絡まり合ったり、発展したり、断絶したりして、現在とつながり、今の社会状況が成り立っているのがわかる。「今」を意識しながら読む近代史という感じか。それはひいては自分を確立することにつながる。「教養とは、自分になること」(ゲーテ)だから。
2018/01/24
小鈴
かなりおもしろかった。読みやすいしオススメ。福田史観を堪能。 日本における近代という時代は「好むと好まざるとにかかわらず、西欧の圧倒的な力に直面させられ、自身の独立と尊厳を守ることを選択し、その苦闘の過程で、常に新しいものを求めて変貌しつつ変わることのない自分と出会う経験」。 日清日露戦争の経験が近代化を加速させた側面が、ダイナミックにわかります。 日本の近代化にとって韓国の植民地化が必要不可欠だったのがわかるが、ふと韓国にとっての近代化とはどういうものだったか気になった。
2008/11/18
鮭
こういう風に日本近代史を平易に概説してくれる本は貴重であろう。日本史は門外漢の私でも楽しく読めた。司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」や「翔ぶが如く」等と合わせて読むとより楽しめる。
2009/09/08
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