「こころ」は本当に名作か: 正直者の名作案内 (新潮新書 308)
「こころ」は本当に名作か: 正直者の名作案内 (新潮新書 308) / 感想・レビュー
KAZOO
「このミステリーがひどい」に続いてこの評論家の独自の考えかたでもって日本、世界文学をどのように料理しているかを知りたくて読みました。題名を見てかなり前の購入していたものですが、「こころ」がかなり教科書などにも載っているのでそれへの反論かなあと思いましたが、日本文学の名作でない代表に祭り上げられているだけでそれほどのことはかかれていません。海外と日本文学についての評価ですが、本当によく読んでいると感じます。私もそれだけ読めればと思います。マスコミや一般の考え方と違うので気に触る人は多いと思います
2015/12/16
harass
前から目を通したかった本でようやく手にとった。ざっくばらんに文学のトリビアを散りばめて、古今東西の有名文芸を著者が評価していく。文学作品に普遍的な基準はないという。世間的に名作とされるが、面白いと感じれない作品というものは自分の経験でもいくつもあって、著者の率直で挑発じみた発言に少し驚きつつ、楽しんで読んでいった。著者のいうこと全てに共感も理解するわけでもないのだが、他人からみると実に些細なところが傷に思えるのは分かる。読んだことのない作品もまだまだ多いことに気がついた。ファンなら是非。この著者の入門に。
2018/04/23
mug
読み友さんの感想にあったが、まさに“毒舌”!面白い位バッサリ(笑)そこまで言わなくても…と、ちょっと気の毒になってしまうほど😅でも、相当な数の古典を読んできて、本に対する情熱があるのは伝わってくる。 “作品の感想はそれぞれ。良く思うも悪く思うも自由。”この考えは素敵だと思った。人は人、自分は自分。ただ、著者のような知識はないので“気に入った”“合わなかった”程度の感想になるかな(笑)
2020/06/08
佐島楓
『こころ』のみならず古今東西の名作に言及し、ランク付けを試みている。上から目線気味の文章が鼻につく読者もいると思うが、ときどき本音の部分が垣間見られ、笑わせていただける。私は翻訳ものが苦手なので、あまり西洋の作品は読んでいない。そこが弱点だという発見があった。
2017/12/06
ばりぼー
文学作品に普遍的な価値基準は存在しない。ある文学作品をいいと思うかどうかは、読者の側の年齢や経験、素質、趣味嗜好といったものに、かなり大きく左右される。私は藝者と会ったことがないので川端の「雪国」はわからないが、「眠れる美女」という老人の性を描いた小説に高校生で感動したように、思いがけなくかちりと嵌まる場合もある。経験上、一読してあまり感心しなかったものが、再読したら素晴らしかった、ということはまずない。私は必要がない限り再読はしない。そんなに暇ではない。(だから面白いかどうか好き嫌いしか言わない。)
2016/11/14
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