自分だけの一冊: 北村薫のアンソロジー教室 (新潮新書 345)
自分だけの一冊: 北村薫のアンソロジー教室 (新潮新書 345) / 感想・レビュー
KAZOO
このような本は非常に珍しいと思いました。アンソロジーをつくる講座の講義録ですが、北村薫さんだからこそできるのでしょう。今までいくつか北村さんの選んだアンソロジーを読んできましたが、いつもほとんどハズレがなく、よくこんなものまで読んでいるなあと感じることたびたびです。またアンソロジーは選んだその人の個性が出るものといわれていますがその通りだと感じます。また岩波文庫の中村邦夫さんもまた素晴らしいアンソロジーを編んでくれています。
2013/05/02
Koning
作家が講師になったカルチャースクールの授業の記録。いや、アンソロジーって言われてみれば編者の考えとか想いの溢れたものだよね。というのを改めて教えられた感じで、なんたら集のような長編を集めたシリーズにしても短編集にしてもすべからくそういう思惑があってのことなのだなーと。そして紹介されるあれこれを芋づるで読んでみたくなるという罠もあって、なんと危険な本だったんだよ、これ(汗。という楽しい本でしたよ。いや、こんな授業は楽しくて仕方ないだろねぇ。
2016/05/25
新宿のカルチャーセンターで3回に渡って開かれた「アンソロジーの楽しみ」という特別講義を記録したのが本書。私に取ってアンソロジーって読むもので自分で編もうと考えたことは今まで一度もなかったので、価値観や考え方を大きく変えた1冊でした。それにしても北村さんの読書量と記憶力は素晴らしいですね。私自身短編よりは長編を好んで読む人なので、自分でアンソロジーを編もうとしてもこれを入れたい!という話がポンポン出てこない所が悔しいし哀しい。これからはもっと本を大切に読んでいきたい。それにしてもこの講義受けたかったなぁ。
2010/04/29
ぐうぐう
北村薫の編むアンソロジーは、おもしろいだけじゃなく、発見があるのが嬉しい。そんな北村さんのアンソロジー術を知りたくて手に取った新書。アンソロジーを編むにはたくさんの小説と出会うだけじゃなく、本に対する愛情と、その作品をみんなと共有したい気持ちが大事なのだということがよくわかった。「アンソロジーというのは選者そのものです」。思わず、俺も編みたい!と叫びたくなる。
2010/01/28
Saku
北村薫氏によるアンソロジーを編んでみましょうという講義集。 読書好きならば一度は想像したことがあるアンソロジーを編むこと。 どんなテーマでどんな順番でどんな話を入れるか、そこに編者の感性が発揮される。読書好きな読書メーターに集う皆さんが作るとしたら、どんなアンソロジーを作るんだろうか?それを思うととっても興味深い。
2016/01/16
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