死ぬことを学ぶ (新潮新書 454)
死ぬことを学ぶ (新潮新書 454) / 感想・レビュー
calaf
確かに、「自殺」に対する捉え方は、日本には他の国にはあまりない独特のものがありますね。明治維新、あるいは敗戦を契機に、外国の考え方がドッと入り込んできたために、現在の日本人からすると少し奇妙な気もするのだけど。。。
2012/05/21
壱萬参仟縁
理想の死は、遺書を書き、葬式代捻出してからあの世に逝く。死に際に追い込まれると人間、往生際が悪くなる。そうならないために、全力で生きて悔いを無くす。3.11で亡くなった人から学ぶこと。交通事故で逝った同級生から学ぶこと。戦争で亡くなる人。何のために死んでいけるか。伊那出身の田中平八は生糸と洋銀で巨富(82ページ)。大宅壮一はコンニャク過食で亡くなった(105ページ)。死因は栄養失調(106ページ)。人間賢い部分と愚かなとことあるものだ。芥川は非常勤講師にして人事権(147ページ)。偉大さは職名によらない。
2013/01/15
みんと
先人たちの、様々な死の様相を眺め、味わい、思いを致す。 「福田流死に方読本」というだけあって、芥川龍之介、志賀直哉、三島由紀夫、賀屋興宣等などの死を哲学的に、淡々と語る様が、何とも言えない趣を醸し出している。 登場人物にあまり思いが無かったせいか、せっかくの詳しい情報も、ただただ暗く、私には興味を持って読むことができなかったのが残念だ。
2012/08/24
さらば火野正平・寺
福田和也版人間臨終図鑑と言うべきか。近代の政治活動家と文学者の死。やはり最終章の井田真木子や見沢知廉の話は真新しくて面白い。みんなそれぞれがそれぞれの死を迎える。どんなにぶざまでも仕方ない。受け入れよう。
2012/05/14
ダイキ
「『妻と私』を上梓された後、〈生と死の時間〉という感覚は、鷗外や露伴も描いた事がないのではないでしょうか、と先生(江藤淳)に申し上げた時、〈その事を云ってくれたのは、井上ひさしさんと君だけだよ〉と、おっしゃられたのを憶えています。」(第三章 自殺の国の死生観)
2019/07/02
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