知の武装: 救国のインテリジェンス (新潮新書 551)
知の武装: 救国のインテリジェンス (新潮新書 551) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
「インテリジェンス」ってのは単なる知能あるいは情報をさす言葉ではなく、情報の集積とその情報に対する適切な考察と評価、さらにその先に現れるであろう事象を予測するとともに対応処置まで演繹することと理解しました。共に最高レベルの知性を持つ手嶋氏と佐藤氏の対談はエキサイティングだった。私は心のどこかで評論家を信用していないところがあり、くだらない御託を聞かされるのではないかと危惧していたのだが、手嶋氏の「所詮、完璧なインテリジェンスなどありません」の一言に杞憂であったと判った。これぞまさにインテリジェンス。
2014/03/18
再び読書
後書きを読むやと、これが3冊目の共著とあったが、さらっと奥深い。国際情勢についての予備知識がなければ、何がなんだかさっぱりわからない!そういう意味では不親切な本だが、もう少し理解度があれば、かなり面白いと思う。沖縄独立説は昨今の情勢を見ると、多分笑い事で済ませられない!日本の外交下手や、情報分析はまだまだ甘いと感じる。明治以降に滅私の軍人もいたが、今は淋しいばかり。豊かになったのは懐ろばかりで情けない!ユダヤ人の強かさには程遠い。島国なのが、本当に良かったと思える。
2016/07/09
あすなろ
少しもう古いが興味惹く言及多い本。オリンピック・報道写真の読み取り方に始まり、二重忠誠への捉え方・沖縄独立可能性等あり、果ては品の良い帝国主義の論議迄。最終は、我が国のインテリジェンスの死生観のなさへと帰結すると読了した。具体例としと取り上げられている内容は流石に時局より古いがそれを置いても考え方・捉え方にはある一面勉強になる本である。
2018/12/30
あつし@
この夏の猛暑で弛緩した頭と精神に喝を入れるべく購入した新書5冊の一冊。2013年末にその年の出来事を2人が対談形式で読み解いている。そうだったのか…と思うことしきり。自分の頭で考える癖をもちたい。特に「反知性主義」の政治学の章は勉強になり自分の日常でも自戒となった。曰く「反知性主義者は、自らにとって都合がよいことが大きく見え都合の悪い事は縮小され視界から消えてしまう」また曰く「実証性や客観性より一人よがりな物語に重きを置いてしまえば反知性主義者になる」
2015/08/23
佳音
ふつう対談ものは嫌い(阿川佐和子以外)なんだが引き込まれた。ま、なにがしかは、多々割り引いて我が教養としよう。
2015/01/19
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