寂しさの力 (新潮新書)
寂しさの力 (新潮新書) / 感想・レビュー
あちゃくん
精神的にハングリーな(満たされていない)状態が寂しさで、それが人間を動かす最も大きな力だと、様々な有名人のエピソードを元に、著者は説きます。この本を読んで、この本の中に書かれていることではないけれど、昨今のネトウヨ等の台頭は、この寂しさの力が影響しているのかなと思ったし、だからこそ強力なのかなとも思いました。
2015/04/23
折田楓そっくりおじさん・寺
中森明夫にはアイドルの評論家でサブカルチャーの作家という印象しかなかったので、こういう本が出たのは意外な感じだった。「さみしい」という感情をキーワードにした人間論。半自叙伝でもあり、さみしい偉人・芸能人列伝でもある。坂本龍馬がさみしいというのは少し違う様な気もするが、酒井法子やパク・ヨンハの話は実話でもあり切なかった。そしてやはり終章が素晴らしい。元々この本は亡くなったお母さんの為に書いたものだという、その思い出話が堪らなかった。読了後、泣いてしまった。私もさみしい。少し肯定して貰えた気分だ。
2015/05/31
detu
奇しくも最終章で、2011年3月11日のくだりが語られていた。究極の選択の前にあなたは誰を思う?著者は寂しさ孤独こそが愛と創造の元だと。ウォルト・ディズニー然り、スティーブ・ジョブズ然りと。かく言う自分も孤独や寂しさには割りとなれている方だと思っているけど、凡人のままだし、時々、心は風邪を引く。大なり小なり誰にだってあることだ。引き合いに出てきた人物像は面白いと思った。
2016/03/12
harass
読友のレビュと懐かしい著者名が気になり購入。恐ろしいほどに軽く読めました。うーん。散漫とした印象。いくつか触れられているアイドル論に絞ったほうがよかったのでは。なにかもやもやした感じがあります。通勤時間で読み終えるのを目指した今時の新書なのでしょうか。
2015/11/29
tomi
50歳間近でさみしさを感じるようになった著者が、さみしさを生きる原動力にした偉人・著名人を語る。偉人たちの記述は少し弱く、坂本龍馬などこじつけな感もある。良かったのは著者得意のアイドルの論考、特に酒井法子についての章。自身の高校を中退して家出した体験や両親についての記述(母親に読ませるために書かれたとの事)は、自伝小説として読んでみたい。
2017/02/02
感想・レビューをもっと見る