脳の闇 (新潮新書)
脳の闇 (新潮新書) / 感想・レビュー
ehirano1
サイエンスの内容でありながら、感情的(≒毒舌的)に記載されていることが散見され、もはや著者の心の叫びではないかと思いました。おそらく、著者自身の経験からその闇正体を知ってしまったが故の恐怖(=容易にハイジャックされてしまう)だとは思いますが、その闇の正体は結構エグかったです。さらに、その闇の正体は当然ながら世の中の闇に直結しているようです。
2024/09/07
まちゃ
脳科学と著者である中野信子さんに興味があって手にした一冊。脳科学の知見について目新しいものは、それ程多くはありませんでした。しかし、著者自身の人生と脳科学の知見を通した「人間の厄介さ」の論考は興味深いものでした。自分自身の厄介さを見直す切っ掛けになればと思います。【章立て】承認欲求と不安/脳は、自由を嫌う/正義中毒/健康という病/ポジティブとネガティブのあいだ/やっかいな「私」/女であるということ/言語と時間について
2023/04/02
tamami
月刊誌に長期連載された論考をまとめたもの。「承認欲求と不安」「正義中毒」「ポジティブとネガティブのあいだ」「やっかいな「私」」等々のテーマについて、著者は時には自分が経験した事例を引きながら、時には心理学実験の結果を根拠に、話を進めていく。ただ、本書における著者の説明は必ずしも分かり易いとは言えない、と思っていたら、あとがきに「本書を理解することが困難な人がもしいたとしたら、あなたの知的水準がいまいちなのは私のせいではないので…」と書かれていて、そうですか中野さん、どうぞお好きなように、と思ってしまった。
2023/03/11
本詠み人
中野信子さんの本を追っかけています。今作はいつもよりダークな感じ(毒舌?🤭)が顕になっています。そしていつもよりご自身のことを詳らかにしていて、こんなにも頭が良く、綺麗で、脳の働きが分かっている人でも脳を制御しきれないのだ。そんな弱さ(苦悩ややるせなさ)を感じた…それがとても人としてチャーミングで興味深い。
2023/07/13
杜のカラス
テレビでよく観る、なんやかやでいろいろな意見を述べる賢そうな人、単に評論家、ましてやいま流行のお笑いでテレビではしゃぐタレントでもない。でも賢そう。やはり東大理系出身、この本には、専門的な用語や素人にわからない言葉は少ない。脳、医学の専門家ではないみたい、でもいろいろなことがなるほどと頷ける。医学博士でもある、人間をただ動物として扱うだけでなく、生きた人間として脳を説明、解明しているところが面白い、一読に値する。この人の本を探して読もう・
2023/11/30
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