うらやましいボケかた (新潮新書)
うらやましいボケかた (新潮新書) / 感想・レビュー
あすなろ
週刊新潮連載を収録した一冊。御歳90歳になられた先生。そして、コロナ禍・ウクライナへの露の侵攻・同年同月同日生の石原慎太郎氏の没後等、健康ではあられるものの些か筆の暗鬱さを感じられたのは要らぬ心配か。若い世代さえも暗い辛い時期だったのだから当然とも言える。表題は複数のモチーフに用いられてはいるが、あくまで日々の先生のエッセイ集。最後の編において、名僧・老師等の悟りとは何かが最近分かってきた、と仰られる。つまり、悟ったとは正しくボケた人ではないか。深くボケる・高くボケる境地。なるほどと思わされたのである。
2023/03/26
coldsurgeon
卒寿を迎えた著者のエッセイ。ボケを加齢によって自然に訪れる人間的な変化と受け止めれば、ボケを病気として退治することh止めたほうが良い。正しくボケる、人に好かれるボケかたをする。というようなことで最終章に落ち着く。加齢は身体の各所バラバラで進行していく。身体は枯れても、心は枯れないので、妙な意気込みをもって、生きていこうとする。転倒しやすいので、下を向いて歩こうと、「上を向いて歩こう」と口ずさむのである。「死」は思索から現実へとかわる高齢者の日々である。
2023/04/21
takao
ふむ
2024/03/18
あきひと
齢90を目前にした五木さんの最新エッセイ。どうせボケるなら他人様に迷惑を掛けないようにしたいし、薬に頼らずに身体を養生することが趣味とおっしゃる。「耳が遠くなるのはボケの最大の原因である。そこで鼓膜トレーニングをずっとやってきた。」どんなトレーニングだろうか。日常のトピックを書かれているがどれも興味深い。<したいけどできない>は空想であって、<できないけどしたい>が理想ともおっしゃる。どこまでもポジティブな五木さんである。
2023/10/04
とことこ
御歳90歳を迎えるこの方の文章は、優しいが説得力がある。
2023/07/26
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