新潮日本古典集成 第75回
新潮日本古典集成 第75回 / 感想・レビュー
なおこっか
石牟礼道子×志村ふくみ『遺言』の中で、『曽根崎』の話題が出ていて、能『沖宮』と直接的に結びつけてはいなかったが、“道行き”の物語を久々に読もうとひっぱり出してきた。本職でなくとも声に出して読みたくなる、名調子。『曽根崎』の観音巡りも、『天の網島』の橋尽くし(これを読むと、須賀敦子さんのお祖母様のことを必然的に思い出す。ヴェネツィアと大阪を行き来する思いが実に須賀さんらしくて好きなエピソード)も、見事なまでに美しいが故に、悲しい。改めてみると、若き厄年女子たち(数えで19)は凄く肝のすわったいい女だわ。
2019/02/06
ダイキ
大近松。「かたじけなくも大明国は三皇五帝礼楽を興し。孔孟教へを垂れ給ひ 五常五輪の道今にさかんなり。天竺には仏因果を説いて断悪修善の道あり。日本には正直中常の神明の道あり。」〈国性爺合戦〉
2016/11/04
感想・レビューをもっと見る