新潮現代文学 53 化石の森 太陽の季節
新潮現代文学 53 化石の森 太陽の季節 / 感想・レビュー
久守洋
『化石の森』は、あとがきでも述べているように、文学者としての石原が追い続けたテーマである「嫌悪」と「他人」が顕著に出ている。恋人と母親、そして聾者の母親をめぐる物語であり、その関係性の描き方はドストエフスキー的でもあり、映画作家であれば吉田喜重や大島渚が好みそうなものである(映画版は篠田正浩だが)。小説を書かなくなって久しい政治家としての色が強い石原の現状を鑑みれば作品を一方的に非難したくなるのも分かるが、作品は決して唾棄すべきものではない。後半以降で筆致が雑になる上、冗長であるものの、私は面白く読んだ。
2012/02/12
奥山 有為
「太陽の季節」を読みました。嫌いです。竜也の行動の根底には英子への愛があるんだと思いますが、嫌な感じの小説で読みづらい。
2011/11/12
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