安部公房全作品 2
安部公房全作品 2 / 感想・レビュー
Masashi Onishi
壁3編、手、飢えた皮膚、詩人の生涯、空中楼閣、闖入者、ノアの方舟、プルートーのわな、水中都市、鉄砲屋、イソップの裁判の初期代表短編13所収。不条理はカミュの言うように反抗によって解消あるいは乗り越えられることなく、どうしようもない壁を前に膝を折るか、取り込まれる。今では想像できないような戦後政治思想の熱気は、冷徹な観察眼によって皮肉たっぷりに寓意化される。どれも甲乙つけ難く面白い。
2016/06/19
やまとまと
もう一度読みたいとは思えない。。。
2017/06/24
蛸墨雄
『壁』は文庫本で読んでいたので端折った。この全作品は、書かれた順番に並んでいるらしいので、1巻はたいそう読みづらく難しかったが、2巻は作家の力量が上がったのか大層読みやすくなっている。また、作者ならではなお発想などが確立しつつある頃の作品たちなのではないかと思う。
2017/03/05
じめる
『壁』面白かった。短編形式のようになっていて驚いた。こういう作品でもいいんだな。ということは連作で『壁』なのだろうけど、その意図がきになる。ただ途中の短編いくらかは面白くないのも混じっていて、文体で魅せる力は少し弱いと思う。中期後期になったら変わってくるのだろうか。風刺方面よりも、前衛の方がやっぱり面白い。
2012/09/24
kozima
なんだか,きっと理解できればすごく面白いんだろうなと思いながらもそう思うだけでもやもやしながら目を通して終わりにしてしまった作品がたくさんあります。理解したい。
2012/02/20
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