安部公房全集 6 1956.3-1957.1
安部公房全集 6 1956.3-1957.1 / 感想・レビュー
入江
この巻の多くは「けものたちは故郷をめざす」です。この作品、冒険小説としても楽しめます(やたらと吐きますが…)。でも、なんでしょう、この重いものを身体に入れられた感じは…。一緒に体験させられるんですよね。安部公房好きならこの作品だけでも、ぜひ! あと、戯曲も充実してます「永久運動」は今やっても面白いんじゃないでしょうか。ラジオドラマの脚本も2本あって最高でした。
2020/04/25
roughfractus02
東欧/1956年4月新日本文学会代表として彼はチェコスロバキアの作家大会に向かう。プラハからハンガリーに向かう中、日本の共産主義や海外情報の伝わり方への疑義が湧き起こる。東欧での体験は、戦中戦後満州と日本を往復した時の違和感を剥き出しにしたようだ。帰国後すぐハンガリー動乱が勃発し、ハンガリーと同じ共産国ソ連の侵攻に言葉を濁す人々を前に、彼も肯定と否定の狭間を彷徨う。満州から帰国しようとする映像美溢れる『獣たちは故郷をめざす』が書かれ、演劇的異化の観点からプロパガンダ的同化を促す映画への言及の頻度が増す。
2017/02/18
わとそん
まあまあ
2009/05/08
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