小林秀雄全集 別巻1
小林秀雄全集 別巻1 / 感想・レビュー
双海(ふたみ)
未完のベルグソン論「感想」。分からなかった・・・!
2019/11/22
Omelette
著者自身によって失敗とされ公刊を禁じられたもの。雑誌連載そのままで、見直しが一切ないので、著作ではなく資料にとどまる(たとえば『本居宣長』では刊行時の見直しによって分量がおよそ3分の2にまでなっている)ベルクソンの各著作の要約によってベルクソンの哲学の概観を語った前半は良好なベルクソン入門。全体からベルクソンへの「敬愛の情」が滲み出ている。作家や画家など、その人の言葉をつなぎ合わせ、そこに自ずと人物像を浮び上がらせるのは著者の得意技だが、ここでは結局ベルクソンの語ったことを一歩も出られなかったことが敗因か
2011/03/07
amanon
何とか読了したものの、その内容は殆ど頭に残っていない。ただでさえ難解なベルグソンの思想(しかし、世間的にはベルグソンは比較的分かりやすい哲学者だと誤解されているきらいがあるようだが)を小林が縦横無尽にメスを入れまくる。愚才でしか無い人間にはそのメスが目指す方向が皆目見当がつかない。しかも、その最終的な方向性を見せないまま、小林はこの評論を放り投げてしまう。思わず、「いい加減にしろ!」と突っ込みを入れたくなってしまった。
2009/06/15
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