小林秀雄全作品 27
小林秀雄全作品 27 / 感想・レビュー
ころこ
宣長の墓→宣長の生い立ち→契沖からの影響→中江藤樹について→仁斎と徂徠→『源氏物語』の批評→師匠・賀茂真淵との関係…というように、色々とめぐって結構な分量が過ぎていきます。しかも、この著作は未完に終わります。読者に未完が意識されないのも、この著作に確たる筋がなく、結局のところ何を書いたものかよく分からないからでしょう。よく、「カフカ『城』のような作品」という形容がされますが、この著作こそ相応しく、周りだけをめぐっています。「城」に辿り着かないことが半ば意識された、精神分析的な批評の評価は難しいです。
2019/04/23
tunehiro
私にとって小林秀雄は特別。「本居宣長」は彼流の優しさに溢れた作品。豊富な引用も全く無駄ではないし、古文でも不思議なほど理解できる。続けて下巻に進もう。
2010/11/26
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