歳月 (山本周五郎テーマ・コレクション)
歳月 (山本周五郎テーマ・コレクション) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
【落葉の隣り】行き場無い想いが始めた居酒屋通い。もとより苦手な酒は徳利一本すら持て余す。顔見知り嫌って入った場末の居酒屋で、舐めるように盃重ねれば戻せぬ歳月が喉を焼く。同じ長屋で育った幼馴染三人。百年先まで名の残る物を作る、と十三で蒔絵職人志した同い年の参吉。人として段違い、と仰ぎ見た参吉が、俺の友達だっていうことが自慢だったのに。繁ちゃんのあんちゃん、と七つの時から呼ばれ、好きだったおひさ諦めるほどに。腕自慢が仇となり、今や贋作作りの参吉。盃に浮かぶおひさの顔は、参吉さんより繁次さんの方が→続
2015/06/10
剛腕伝説
ここしばらく宮部みゆきの市井物を読んでいて、その読後感の悪さにモヤモヤが募るばかりであった。で、時代物、市井物を読んでスッキリとしたいために【山本周五郎テーマコレクション】を手に取った。歳月の重みに人の思いや人間関係はどう変化するのかがテーマ。『葦は見ていた』命を懸けて愛し合った女が残した遺書を、時が経て見た男、遺書が愛した女の物とは分からずに馬鹿な女だとうそぶく。『落葉の隣』惹かれ合いながらも、他の幼馴染みに気を遣い破局する二人。どれも歳月を経て悲しい結末に終わる話ばかりだが、流石作者。染みる一冊だった
2024/10/23
雲國斎
山本周五郎先生の短編は好きだ!
2005/02/20
よしやん
歳月を経て移ろいゆくものもあれば、変わらないものもあり。月日が過ぎて自分の来た道を振り返った時、自分は何を想うのだろうか?
2016/05/19
パールレイン
★★★★
2005/03/06
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