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山本周五郎長篇小説全集 20 新潮記・ちくしょう谷

山本周五郎長篇小説全集 20 新潮記・ちくしょう谷

山本周五郎長篇小説全集 20 新潮記・ちくしょう谷

作家
山本周五郎
出版社
新潮社
発売日
2014-09-26
ISBN
9784106440601
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山本周五郎長篇小説全集 20 新潮記・ちくしょう谷 / 感想・レビュー

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山内正

これからは後見として小一郎育ててゆく 部下の西沢と決闘し死んだ 中老へ届け理由は不問とし 減石となる 木戸番と申し出流人村へ行く ここ三十年流人は送っていない 今は流人の子供が住んでいる  大仏岳の頂上に木戸番があり そこから村へ降りていく  女が上半身裸で鞭打たれ周りに村人が 昔の掟と罰する  百四十年前に流人がこの地に  ちくしょう谷と呼ばれ 山抜けがでるが何れ戻って一年程で死ぬ 誰が支配して村人が暮すのか

2022/06/13

マウンテンゴリラ

両編とも、時代や家柄に翻弄されながらも、ある出来事、出会いをきっかけに志を得て、力強く生きる主人公を描いていると言う点で、清々しさを感じることができた。両者が一命を賭して取り組もうとした事業は、片や尊皇を基盤とした新しい日本国の形成、片や流刑人を祖とする、とある貧村の救済といったように、そのスケールと内容は大きく異なる。しかし、両編を続けて読むことによって、人間の営みの価値は、数量的な規模の問題などでは全く無く、志の崇高さ、その崇高さの由縁が無私の精神なのではないかと感じさせられた。

2017/08/08

押さない

許しか復讐か。結局のところ生きているその人にとって、前に進む為に必要な選択肢がどちらなのかという部分なのだ。本性が明らかにされてなお罰を受けず死ぬまで抱えることが加害者にとって本当は一番きつい答えなのかもしれない。

2021/01/08

訪問者

「新潮記」は初期の幕末物。「ちくしょう谷」はこれも名作。

2017/06/26

沼田のに

戦中に書かれた「新潮記」と戦後の「ちくしょう谷」で前者はやたら難しい言葉が出てくる。頭のいい主人公を描いているので主人公より頭のいい作者は難しい明治維新の小説を書いたけどページ下段の注釈がいっぱいで途中から注釈全部は読まなかった。後者はチャンチャンバラバラとやれる主人公がやんないでとことん人を信じてうまくいく極端な話しを書いているんだけど、それが理詰めなので作者の言わんとするところが良く分るし難しい言葉も少ない。どちらも人の生き方に思いをはせる非常にいい本で面白かった。9/10

2016/10/23

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