山本周五郎長篇小説全集 22 虚空遍歴 下
山本周五郎長篇小説全集 22 虚空遍歴 下 / 感想・レビュー
たつや
浄瑠璃の世界にのめり込み、自信の芸を磨く沖也はジャイアンリサイタルとは対極の道を選び?金沢には師匠もいない。わかるけど無謀だなとも思える。おけいの同行には愛を感じる。しかし、この巡礼は「あたしの一生は終わったも同様なのだから。」の台詞で終わるこの物語に、ジーンとする。まだまだ山本周五郎作品はたくさんあるので、ゆったり読んでいきたい。
2017/07/02
だまし売りNo
本書の視点人物は主人公とは別に、もう一人存在する。二人の視点人物の話が交互に展開する。主人公だけの物語ならば純文学も顔負けの自我と社会とのギャップに苦しむ物語である。しかし、もう一人の視点人物は自分という感覚の弱い、主人公にとって都合のよい存在である。この存在が大衆文学的にしている。
2018/09/18
訪問者
まさに虚空を旅するような北國街道の道行き。山本周五郎作品の中でも異色の名作。
2017/05/07
デントシロー
浄瑠璃作者の仕事をする男の人生を人としての生き方として描いた作品である。多くの箇所に山本周五郎の人生観が書かれており、この世に生まれてきた答えを己の人生の中で追求しようとする姿は求道者の道である。頑なに自分の力がこの世通じるかと悩み続ける主人公沖也、このような生き方もあるのか自分にはよくわからないが共感を覚える部分もある。
2014/11/16
半べえ (やればできる子)
★★★
2020/04/15
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