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筒井康隆全集 (2) 48億の妄想 マグロマル

筒井康隆全集 (2) 48億の妄想 マグロマル

筒井康隆全集 (2) 48億の妄想 マグロマル

作家
筒井康隆
出版社
新潮社
発売日
1983-05-01
ISBN
9784106444029
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筒井康隆全集 (2) 48億の妄想 マグロマル / 感想・レビュー

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林 一歩

初期長編の傑作「48億の妄想」収録。初読は中学生の頃だったように記憶するが、マスコミ、特にTV局もここまでは愚かではあるまいと思っていたが、現在のTVも含めたマスコミの状況はこの作品そのまんま。そんな点も含め先見性のあった作品だったと今更ながら感心したりもする。また、短編「マグロマル」のナンセンス具合は秀逸。

2013/05/16

きょちょ

長篇「48億の妄想」、短篇17作、ほかエッセイ。 「48億の妄想」は、マスコミがすべての権力を手に入れた話。 マスコミという虚構と人間の自意識を絡ませた力作なんだろうけれど、面白さという点では短篇に軍配が上がる。 創価学会を風刺した作品には、創価学会も真面目に反論したらしい(笑)。 ★★★ 

2017/11/10

猫丸

長編「48億の妄想」ほか短編&エッセイ。発表時期は昭和40〜41年。えーと1965年あたりですね。恐るべき先進性である。とはいえ作品としての「48億の妄想」は力が入っているものの面白くはない。ちょっとマジメすぎるのですね。やはり短編に傑作が見出せる。ベストは「マグロマル」。のちの「関節話法」に結晶するディスコミュニケーション落語のプロトタイプだ。それから健全市民の皆様は「堕地獄仏法」など読んではいけませんよ。こういうのは我々エリートの占有物だから死ぬまで見ないで通り過ぎるのが幸せに生きるコツですからね。

2020/03/16

隠者

この作品はまさに今現在を表しているかもしれない。当時は単純にテレビの登場で一変した様を皮肉ったのかもしれないけど確実に現代の方がクリティカルに状況を抉り出している。むしろもう、読んでて全く笑えないぐらい。まさにどうしてこうなったという具合に。天才は未来予知をするとは言うけどここまでピンポイントで描かれてる作品もそうないんじゃないかと。これを見るとSNSというかネットに入れ込むのを躊躇われる。人生の本質は見失ってはいけない。

2024/05/03

たなしん

この全集にしか収録されていないエッセイが、特に「SFを追って」と「面白さということ」が、そりゃもうこの人のエッセイを読み込んでいる人なら何度も出会ったに違いない言説であるに違いないけれど、それでも必読と言える面白さだから必読です。短編「トラブル」は何度読んでも最高。グロテスクな映像の連発に爆笑する感覚はもはやモンティ・パイソンの世界でこっちの方が早い。他にも色々先取りしている作品が多すぎで全部60年代に発表された作品なのだということに改めて驚く。やはり必読です。必読でない部分が殆ど無い一冊。

2012/06/26

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