井伏鱒二自選全集 第3巻
井伏鱒二自選全集 第3巻 / 感想・レビュー
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『多甚古村』と『本日休診』。巡査と医者を中心において、つまりそこに集まる“事件”を通じて、戦中~戦後の人々(まあ庶民だわな)の日常、生き方が描かれていく。印象的なのは巡査や医者が社会(集団)生活を円滑にまわしていくための軸のひとつとして存分に機能してるなということで、それはもちろん当人の努力・実力や人格に拠るところでもあり、また周りもそういう存在として受けとめてるからでもあり。だいぶ牧歌的な時代・環境とはいえ、現代社会にも響かせたいものがあるな。
2016/05/09
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