井伏鱒二自選全集 第4巻
井伏鱒二自選全集 第4巻 / 感想・レビュー
AR読書記録
昭和文学史の記録の意味で、太宰の晩年の証言である「をんなごころ」はたいへんに興味深い。が、感想は文学作品対象ということにしてこれはさておく。終戦期、後を描く作品がやはり気になるところで、厳しい筆致ではなく、またユーモア、ペーソスを含みながらも、やはりじわじわと戦争のなかの愚行、人をそういうところに落とし込んでいく戦争の不気味さがしみだしてくるように感じる。でもほんと、文学者にとってもたいへんな時代だったよね。戦争中にどうあったか、また戦後にそれを受けてどう振る舞うか...
2016/06/08
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