人間失格 3 (BUNCH COMICS)
人間失格 3 (BUNCH COMICS) / 感想・レビュー
Vakira
2巻で終わりなら青春の苦悩と希望で気持ちは良いのですが、原作読んでしまっているので佳乃ちゃん(これも原作とは名前が異なりますが)が可哀想でならない。兎丸さんかなり可愛く佳乃ちゃんを描くので感情がもうダメ。「無垢の信頼性は罪なりや」ああ~出てしまった。苦しい。トリアーの映画の様。兎丸さんの絵表現素晴らしいです。もうこうなったら狂気しかありません。兎丸さん作中登場でバーのママを取材。あの最後の言葉で締めくくりとなりました。古屋兎丸さん 感動をありがとうございました。 企画した新潮社さんありがとうございました。
2021/05/23
ヒロ@いつも心に太陽を!
うーわー(´д`;)これ読んでると私も世界が美しいと思えずに人間が怖いと思えてきてしまう。眉間にしわ寄せながら読んでる自分に気づくくらい、鬱々として気分が悪かった。でも、落ちていく葉蔵から目が話せなくて最後まで一気に読んでしまった。もう、葉蔵はこうなるしかなかったのだろうな。漫画版のラストはかすかな救いを描いたというが、それでも言い様のない、暗く濁って鬱々とした感情が胸に残る。
2012/07/07
十六夜(いざよい)
ついに最終巻。この3冊の中で葉蔵はおそらく7〜8年しか経っていない訳だが、人間こうも堕落していくのかという悪い見本が詰め込まれているような内容だった。ただ原作そのままではなく、漫画家をしている作者自身がとある日記を目にした描写から始まり、最後に葉蔵と対面を果たす展開も意外であり、斬新だった。この漫画家さん、今まであまりご縁がなかったが凄い人だ。
2019/10/11
ぐうぐう
名作を現代に移行させて作り変える場合、どうしても違和感が漂い、無理が生じてしまうものだが、古屋兎丸のこの『人間失格』は、まさしく太宰の『人間失格』の現代版と呼ぶにふさわしいコミカライズとなっていて、驚きだ。それだけ、原作の持つテーマが普遍性を備えているということなのだろうが、古屋の舞台を現代に置き換えた脚色の才もただものではない。それでいて古屋は、表現者としての自身の限界に自覚的でもある。(つづく)
2011/06/24
daiyuuki
最愛の女性との結婚。幸せな日々を歩み始めた葉蔵だが、待っていたのは最大の不幸だった。髪は白く染まり、葉蔵の日常も闇に堕ちていく。さらに、覚せい剤が葉蔵をさらなる闇に堕としていく。鬼才・古屋兎丸が漫画化した人間失格・最終巻。薬物中毒の闇、父親が死んでも呪縛から解き離れることが出来ない葉蔵の苦悩を描き切った衝撃のラストは、必読です。
2012/10/22
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