出雲の阿国 中之巻
出雲の阿国 中之巻 / 感想・レビュー
D21 レム
すごいすごい。お国、三九郎、傳介などの上巻からの登場人物に加えて、九蔵にお菊など癖のある鮮やかな人物が加わり、嫉妬に野心に足掻きに混迷。その末に生まれでてきた「天下一阿国歌舞伎」。後半の盛り上がりは秀逸!阿国の踊りへの確固たる信念が姿を現し、とてもよくわかった。「かぶく」とは演者が自ら踊りに酔い、それが観客に伝染して一体となった陶酔状態になること。天性の踊り手は「かぶく」かどうかでわかる。四条河原、二条柳町。激動の戦国時代、秀吉、石田三成、家康などの違いがくっきりとわかり、歴史物としてもおもしろい。
2014/12/13
感想・レビューをもっと見る