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ぼくが電話をかけている場所

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ぼくが電話をかけている場所

作家
レイモンド・カーヴァー
村上春樹
出版社
中央公論新社
発売日
1983-07-01
ISBN
9784120012150
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ぼくが電話をかけている場所 / 感想・レビュー

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OCEAN8380

春樹さんの初期の翻訳でしたが、大聖堂はなかなか面白かったと思う。

2018/04/30

寺基千里

人生に明確に突き放された訳ではないけれど、どこか諦めてしまっているようなそんな暗いムードが漂う物語ばかりが集まっている。この先の見えない苦しみには胸が痛くなる瞬間もあるけれど、この後味の悪さこそカーヴァーの魅力で、僕が好きなポイントだと思う。そんな作風に加えて、柔らかく読みやすい文体だからこそ、物語が描き出す辛辣さがより沁みるのだと思う。そんな物語の中でも、唯一救いのある?『大聖堂』のちょっぴりな温かさに気持ちが救われるような気もする。やっぱり、カーヴァー作品が好きだなと思った。

2021/08/15

足下に流れる深い川いいです

2018/11/26

アンチテーゼ

カーヴァーは何も教えてくれない。例えば、足もとに流れる深い川。川が何れ程の冷たさで、深さで、その暗さと川の底からの風景そしてその川へ浸って居るのは私の足だと言うこと。そこを繊細に明確に描写するがその川の来る場所も行き先も私のそれからもカーヴァーは教えない。川がそこにある。そのことだけが重要なのだ。かと思えば大聖堂では私の手を引いて大聖堂を書かせる。カーヴァーと言う現象は一体何なのだろうか。私には全く分からないが、ただただ堪らなく愛しい。

2012/07/05

斑入り山吹

古本コーナーで目があった。訳者が村上春樹だもんで、尚のこと興味が湧いたのだ。うーん、読み終わっての感想は、すっきりしない、もやもやする、って感じ。はっきりいって、良い読後感を得られる話はひとつくらいしかなかった。でもまあ、訳者あとがきで色々納得するわけだ。つまり、先を考えて話を書いていない、ってこと。なるほどそういわれれば、いったい話はどこに行くのだろうか?という緊張感に満ちているな。作者も読者も等しくドキドキできるのかもしれない。そして、それが村上氏の目指しているところなのかもしれないなぁ。続

2011/09/14

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